蓼科高原の紅葉を求めて家を出たが、晴天に導かれてヘルメン街道を登り、日向木場展望台で唐松の紅葉を楽しむ。
麦草峠を越え、にゅうと突き出た岩山のにゅう(乳)へ、白駒池駐車場からスタートする。
青苔荘から白駒荘経由で池畔の遊歩道を歩き、池畔にある乳登山口より、白駒湿原を経由してシラビソの樹林の中を
通る苔生した登山道を歩いて山頂へ向かう。
稲子湯への道を分かれ、シラビソ林の中の急坂を登ると、中山峠と白駒池を明示した表示板がある山頂尾根に出る。
絶壁の上から、前面に八ヶ岳の東麓が開け、右手には、稲子岳の斜面越しに
天狗岳、左手に岩石を積み上げたような乳山頂が見える。
岩石で形成された山頂には三角点以外に、山頂を表示する掲示板もないが、北の樹海の中には白駒池、
左手から
蓼科山、
北横岳、
茶臼山、
縞枯山など登頂した山々が連なって見える。
白駒池周辺は賑わっていたが、この時期の週日に乳山頂まで足を伸ばす登山者は流石に見当たらず、私共だけの静かな山行になり、
晴天の下の絶景を十分に堪能することができた。
下山後、未だ輝き続ける日の光を惜しみ、夕焼けに輝く乙女滝を訪れた後、
昨晩予約しおいた
「四季の宿 すばる」へ。
標高1700mにある宿の周囲は紅葉も過ぎ、宿泊客は私共だけであったので、静かな旅の夜を過ごすことが出来た。
手作りの料理と控えめながら細心の気配り、貸切の露天岩風呂と最後の紅葉が見える天窓の付いた部屋など、期待通りの宿であった。
出発前にインターネットで探した、行き当たりばったりの宿であったが、帰宅後、「こんな所に、すばるの紹介コラムがあるよ」と、
古い雑誌を眺めていた家内が声をあげた。 見ると、2003年山と渓谷社発行の別冊「八ヶ岳・霧ヶ峰」であった。
乳
地図の中央の赤い「+」印が山頂の場所です
<長野県南佐久郡小海町豊里にて>
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