焼山(1976m)から御池山(1905m)へ    2005年8月7日





  「ハイランドしらびそ」から御池山への遊歩道にある焼山(左)            御池山展望台から御池山を望む(右)

 盛夏を向かえ涼を求めて日夜過ごしているが、朝起きて、さて何処か涼しい所はと考えて頭に浮かんだのが、 3年前の盛夏に初めて訪れた「しらびそ峠」である。   一昨年の8月には「しらびそ峠」から尾高山(2212m)に登頂した。  平成15年9月4日の国際シンポジウム「太陽系物質の進化」において、「御池山付近に国内初の隕石クレーターが存在する ことが確認された」と発表された。
 それがきっかけで、「御池山隕石クレーター」が話題になり、日本初の自然科学遺産として、御池山(1905m)が一躍有名になった。
 「ハイランドしらびそ」から御池山までの遊歩道なら、歩いても涼しいだろうと、急遽、リックを取り出して車に詰め込んで出発する。  高速道路で飯田インターまで走り、矢筈トンネル経由でしらびそ高原の「ハイランドしらびそ」に到着したのは正午の少し前であった。  御池山登山口はしらびそ高原から南アルプスエコーラインを5分ほど走ったところにあり、片道1.5km、所要時間往復1時間半の コースがあるが、折角此処まで来てそれでは物足りないので、しらびおそ高原から尾根伝いに御池山までの遊歩道を歩く。  コースの至る所に、「熊出没注意」の立て札がある。
 雨は降りそうもないが、南アルプスの山々は峰々が雲に覆われ霞んで見える。  このコースを歩く人は少ないらしく、出会う登山者もない。  鈴を鳴らしながら、整備された遊歩道を歩くと、標高1976mの焼山山頂を示す立て札がある。  そこからエコーラインの車道まで下り道になり、再び遊歩道を登ると、標高1882mの御池山展望台に至る。  此処からは、御池山が前面に見え、此処から御池山まで尾根が続き、東側が谷に落ち込んでいる。  この尾根が、2、3万年前に、直径45mの小惑星が衝突して出来た直径900mの「御池山隕石クレーター」の縁に相当するらしい。  

 焼山 地図の中央「+」印が山頂の場所です

<長野県上村にて>







      岩山で形成されている御池山の山頂へ(左)               御池山山頂に到着

 御池山展望台から再びエコーラインまで下りて、登山口から御池山へ。  このコースは行き会う登山者も多い。  御池山の岩石で出来た山頂やそこからの眺めは素晴らしかった。  しらびそ高原から御池山山頂までの4.1kmの遊歩道は整備されていて歩きやすかったが、上り下りの繰り返しで 結構疲れた。  しかし、最後の頑張りと、御池山から更に「中郷御池」まで足を伸ばす。  池の周りには鹿の足跡が多数見られ、出合った登山者から、鹿発見の報告を受ける。  再び、しらびそ高原まで歩く。  焼山の登り返しはやめて、エコーラインを歩いていたら、通り過ぎた車の窓から声が掛かったが、 「歩きに来たのですから」と答えて、親切な誘いにお断りをする。  「ハイランドしらびそ」に着いた頃には、雲に覆われていた太陽も顔を出し、荒川岳など南アルプスの山々も山頂を見せだした。

 御池山 地図の中央「+」印が山頂の場所です

<長野県上村にて>

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