高見山(1248m)     2005年4月27日






     蘇我入鹿の五輪塔(左)                高見峠の登山口にある鳥居

 日曜日の赤坂山の登山は今年最高の歩行数を記録し、未だやや疲れを感じさせたが、上天気と快適な空気に誘われ、伊勢自動車道を 南下し、勢和多気インターで降り、国道368号・166号を走り、高見山登山口である舟戸を目指す。  落方トンネルまでは順調に来たが、高見山登山口がある舟戸への、古くは和歌山街道と呼ばれた船戸川沿いの道への分岐路が 分からない。 このままトンネルに突っ込んでは不味いと、引き返して分岐路を探すも、太良木川沿いの道に入り込み、30分余りも さ迷った挙句、地元の人に尋ねたら、トンネルの入口右手に分岐路があると教えてくれた。 確かに、トンネルの入口まで行ってみたら、右手に高見山登山口の標識が合った。  知らない人は見落としそうな分岐路であった。
 舟戸に向かう和歌山街道は車は通れるものの、人影が少ない道で、山の知識が無いお連れさんは、「高速道路代を七千円余りも 払って来るような山なの、地元の人しか登らないような山ではないの」と今日の山にクレームを付け出したが、登山口で名古屋ナンバーなど 2台の車が駐車していてホッとする。  高見峠までの登山道は、峠を越える和歌山街道として多くの人が歩いたらしい。  登山口の近くに645年6月12日の早朝、飛鳥板蓋宮で殺された(乙巳の変)蘇我入鹿の五輪塔がある。  彼の妻の一人がこの地の出身らしい。 今でも先祖の供養に訪れる人があるという。
 峠までの登山道としては平凡な杉林であるが、峠に出た途端に駐車してある多くの車が目に入る。  ここから大勢の人が高見山を目指しているようだ。  ここから奈良県側が伊勢街道、三重県側が和歌山街道となる。

    蘇我入鹿の五輪塔 地図の中央「+」印が塔の場所です

  <三重県松坂市飯高町にて>







          高見山山頂にある高角神社(左)                        高見山山頂から三峰山を望む

 高見峠の上にある大乗連経の石書を収蔵している最勝塔の横で一服した後、急斜面を登ると展望台がある。  そのまま更に登ると、間もなく眺望が開けた高見山山頂に到着する。  山頂には神武天皇東征のおりに案内した、八咫烏加茂健角身命を祀る高角神社がある。  この時期の割には空気が澄んでいて遠くの山々まで見える。  東北を眺めると昨年の春に登った三峰山が間近に見える。  北には3年前の秋に登頂した倶留尊山や古光山が連なっている。  横で双眼鏡で眺め、周りをビデオに収めている男の人と話が進み、 彼がリックから山と渓谷社の「名古屋周辺の山」の本を取り出して、丸印を付けた山は登頂済みの山だと言う。  愛知県は全山、他県も大部分に丸印が付いている。  300名山の一つである高見山に知立から一人来た。 帰宅後、ビデオを解説、バックグラウンド入りで編集するとのこと。  その後も、山頂を目指して続々登ってくる。 彼の話や人の多さに、お連れさんもこの山の知名度をやっと認識したようだ。
 昼食を済ませた後、一気に駐車してある登山口まで下りる。 近くの「グリーンライフやまびこ」の駐車場にきて一服。  櫛田川を眺めて、以前木梶三滝を訪れた帰りに寄ったことを思い出す。 川に架かる赤い橋に「日帰り入浴」の旗が立っている。  川の向こうに建物が見える。 人気も無く静かではあるが、旗が立ててある以上は入浴可能だろうと、建物まで近づいて見ると、 営業中らしい。しかも、入浴料金が315円と一風呂浴びるには手ごろなお値段である。  山登りの後、時間に余裕があれば温泉によって見るが、いつも短時間入浴なので割高感を感じる。  思い切って飛び込んだら、お客は我々だけであったが、桧の香りがする風呂を提供してくれた。  対応してくれた娘さんから、宿泊施設もあるグリーンライフ「山林舎」について説明を受け、ホームページも紹介してくれたので、 帰宅後、早速開いてみた。 次回、飯高町を訪れた時にも寄りたい気持ちになった。    

  高見山 地図の中央「+」印が山頂の場所です     <奈良県吉野郡東吉野町>

 グリーンライフ「山林舎」 地図の中央「+」印が山林舎の場所です  <三重県松坂市飯高町波瀬>

 グリーンライフ「山林舎」のホームページ 


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21世紀からの山歩き