大嘗宮                  2019年12月04日



 宮内庁の前の紅葉、乾通りは左へ、右に行くと、どの角度から見ても同じような形に見えることから、八方正面の櫓の別名もある富士見櫓がある

 今日は東御苑で大嘗宮参観が出来るとのことで、二重橋前駅で降りて、馬場先門交差点から二重橋前交差点へ向かう。  江戸城馬場先門跡から日比谷濠を南に望むと、左手に、丸の内二重橋ビルが見える。  大嘗宮は東御苑に建設されているが、坂下門が参観コースの入り口になっている。  丸の内警察署祝田町見張所の前で右折して、坂下門へ向かう。   西にUターンして、坂下門を目指す。 地上25階建ての茶色の東京海上日動ビルが見える。  左側に見える列は、南側から歩いてきた連中で、坂下門へは行幸通りから直進できない。  坂下門が眼の前に、左手奥に、宮内庁の建物が見える。 坂下門をすいすいと潜る、実はこの先に大渋滞が待ち構えていた。  宮内庁の建物の前へ到着。 一般参賀の時は、宮殿から此処を経由して坂下門から出る。  左手に、見慣れた富士見櫓が見える。 今日の参観コースは此処で二つに分かれる。 現在、乾通りの紅葉も見頃を迎えている。
 紅葉を眺めた後、乾門から北桔橋門経由で東御苑へのコースに向かう。  もう一つは、乾通りをパスして、富士見櫓の東を通って東御苑に入るコースである。  時間的余裕と、未踏のコースの魅力で、富士見櫓コースを選ぶ。  富士見櫓は江戸城本丸東南隅に位置し、江戸城遺構として残る唯一の三重櫓である。  富士見櫓を左に見ながら歩くと、正面に、蛤濠沿いの車庫が見える。  創建時の富士見櫓は、1657年の振袖火事(明暦の大火)で焼失した。  現存する三重櫓は、1659年に再建されたもので、天守焼失後の「代用天守」の櫓と言われている。  どの角度から見ても同じような形に見えることから、「八方正面の櫓」の別名もある。
 車庫からのアプローチの前に出る。 この辺りは普段は立ち入り禁止の場所である。  富士見櫓の下に、皇宮警察本部坂下護衛署 櫓下警備派出所がある。  車庫の前から江戸城百人番所へ向かう。 右折すると皇居桔梗門に至る。  右手前方に、江戸城百人番所が見えてきた、此処までは、ストリートビュウも未開の地域である。  行列の足が完全にストップした。 ここから忍耐の時間である。  百人番所の左に見える石垣の門が、大手門から東御苑に入る正式な通路である。  皇居に着いてから、百人番所にたどり着くまでに、40分余りかかった。  左の石垣の間を進むと、右手に、江戸城大番所があり、本丸跡に至る。  やっと、東御苑の本丸跡へ、前方、芝生の向こうに大嘗宮が見えてきた。  いよいよ、昭和、平成を経て、令和の歴史的一頁に立ち会うことが出来る。

     富士見櫓 地図の中央の矢印が富士見櫓です      <東京都千代田区千代田1にて>
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  大嘗宮へと押し掛ける参観者の列、大嘗宮には大小四十近い建物がある

 前方に、大嘗宮が見えてきた。  大嘗宮は大嘗祭を行うために5日間で特別に設営された。 大嘗宮は大嘗祭後、ただちに撤去される。  大小四十近い建物の大嘗宮を、清水建設が9億五千七百万円で落札した。  大嘗祭は、皇位の継承があったときには必ず挙行すべき行事である。  大嘗祭は皇室の長い伝統を受け継いだ、皇位継承に伴う一世に一度の重要な儀式である。  御即位の後、初めて、悠紀地方及び主基地方の新穀が皇祖及び天神地祇に備えられる。  天皇自らもお召上がりになり、安寧と五穀豊穣などに感謝される。  大嘗宮の儀は、悠紀殿供饌の儀と主基殿供饌んの儀から成る。  長い行列の先頭が大嘗宮の入り口である中央の鳥居の前に到達した。
 大嘗宮の儀は11月14日と15日に行われた。  大嘗宮の一般参観の実施期間は11月21日から12月8日である。  後ろを振り返ると、行列は芝生広場の彼方まで続いている。  待ち草臥れた人々は、スマホで大嘗宮の建物を撮っている。  大嘗宮の東端に見えるのは、膳屋である。  膳屋では、悠紀地方、主基地方の新穀で神供饌が調理された建物である。
 中央、鳥居を挟んで両側に、小忌幄舎が対象に並んでいる。  小忌幄舎は皇太子殿下及び各親王殿下、随従の書員が着床した建物である。  鳥居の奥の建物が、殿外小忌幄舎であり、左右には帳殿があり、その奥に、廻立殿がある。  一番奥の廻立殿は儀に先立ち、天皇皇后両陛下が御潔斎やお召替えをされた建物である。  殿外小忌幄舎では各親王妃殿下及び内親王殿下が着床された。  殿外小忌幄舎の左帳殿の奥には主基殿、右帳殿の奥には悠紀殿がある。  主基殿では主基殿供饌、悠紀殿では悠紀供饌の儀が行われた。  悠基殿と主基殿は、皮のついたままの樹木や黒木で造られた黒木造りである。  帳殿は皇后陛下が御拝礼をされた建物である。  大嘗宮の南面に沿って、東から西に眺めて歩き西端で見学コースは終わりである。

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 大嘗宮の正門の前には、参観者の厚い列が出来ている                      右手の平川橋に大勢の人が見える、橋を渡ると東御苑の覆馬場に至る

 大嘗宮の正門の前には、参観待ちの長い列が出来ている。  大嘗宮の前では、カメラを構える人々が連なる。  建物の参観が一通り終わると、列から離れて自由散策になる。  芝生広場を眺めると、何処までも列が続いている。 大嘗宮の西側にまわる。  西端にある膳屋では、悠紀地方、主基地方の新穀で神供饌を調理する。  西神門の前に来る。 左奥に、主基殿がある。  左端一番奥に、大嘗祭に使う新穀を納める斎庫がある。
 左手に、長い列が見える。 今日は大嘗宮参観だけでなく、紅葉の乾通りを通り抜けて東御苑に来た人も多い。  大嘗宮の後方にまわる。 正門である南神門から一番北にあたる場所に、廻立殿がある。  北から大嘗宮を望むと、左から悠紀殿、廻立殿、主基殿、斎庫と並んでいる。  大嘗宮一般参観の人数は、最終的には78万2081人だった。  令和の大嘗宮は、平成の大嘗宮と比べて、八割程度の規模だった。  東御苑の大奥跡に造られた大嘗宮から江戸城天守台に向かう。  江戸城天守台を背景に記念写真、右手に、乾通りから来た参観者が並んでいる。  大嘗宮の参観を終えた人は、天守台の北にある北桔橋門に向かう。  天守台の東側に桃華楽堂がある。 テッセンの八弁花を形どった屋根が特徴である。  桃華楽堂は1966年に香淳皇后の還暦記念として建てられた音楽ホールである。  東御苑の紅葉を最後に、大嘗宮の参観を終え、江戸城天守台北側と北の丸を繋ぐ城門である北桔橋門へ向かう。  北桔橋を渡り、右折して代官町通りを進み竹橋に至る。  竹橋の西詰から清水濠を東に望む。 正面に東京消防庁の赤と白の鉄塔が見える。  左手には、地上22階、高さ112mで2020年10月に竣工する丸紅新本社ビルが見える。  竹橋交差点から内堀通りを東に望むと、左にパレスサイドビルがある。  竹橋交差点から内堀通りを東に進む、前方に平川橋が見えてきた。  右手の平川橋に大勢の人が見える。 橋を渡ると東御苑の覆馬場に至る。  平川橋から清水濠を西に望む。 正面に竹橋が見える。  東京メトロ東西線の竹橋駅から地下鉄に乗って帰宅する。

     北桔橋門 地図の中央の矢印が北桔橋門です      <東京都千代田区千代田1にて>
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