吾妻渓谷と八ッ場ダム        2019年11月6日



 四万温泉「四万やまぐち館」を出発して、道の駅「あがつま峡」横の吾妻川に架かる「ふれあい大橋」から散策開始、日本一短い鉄道トンネルの樽沢隧道

 
 群馬県中之条町の四万温泉「四万やまぐち館」にて朝を迎える。 部屋の窓から眺める空は青一色である。  今日も天気は期待できそう。 部屋の窓から、四万川を望む。 四万やまぐち館は四万川の左岸に建っている。  四万温泉は国民保養地第一号の指定を受けた。 上毛かるたでは「世のちり洗う四万温泉」と詠われている。  四万温泉の名前の由来は、四万もの病に効くことからとの説がある。  坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際にこの地に立ち寄り、温泉を発見したとの開湯伝説がある。  館内は“懐かしい小さな村祭り”をテーマに、絵提灯やつるし雛が目を引く。  館内で行われるイベントでは、女将の紙芝居でお客様を楽しませている。  お風呂は川沿いにあり、川の音を聞きながら湯浴みを楽しめる。  温泉はすべて源泉かけ流し、源泉は建物の真下から湧いている。
 年寄りは朝が早い。 我々は食堂に一番乗りであった。  四万温泉やまぐち館を出て南に走り、ロマンチック街道へ右折する。  国道145号を西走し、雁ヶ沢交差点を経て、道の駅「あがつま峡」に到着する。 駐車場の東側には、我妻峡温泉「天狗の湯」がある。  道の駅「あがつま峡」は吾妻峡散策の出発点でもある。 散策スタート、ふれあい大橋の南詰に出る。   カラーリングされた公園遊歩道に入る。 右手に、吾妻川に架かる「ふれあい大橋」が見える。  吾妻川沿いに、あがつまふれあい公園から西に延びる公園遊歩道を進む。
 公園遊歩道を吾妻峡橋の南詰まで来て、吾妻川右岸の公園遊歩道から吾妻峡橋を対岸に向かって歩く。  我妻橋の上から我妻川を上流に望む。 我妻橋から左岸を上流に向かって歩く。 吾妻渓谷の両岸をつなぐ人道橋「猿橋」に到着する。  猿橋は2017年に開通した、長さ43m、幅3mの人道橋で吾妻渓谷両岸を繋いでいる。 上天気に誘われたのか、観光客が多くみられる。  我妻渓谷は国の名勝に指定されている。 猿橋周辺の紅葉は、未だ、時期尚早である。  猿橋から、我妻川左岸を更に上流に向かって歩く。 吾妻川左岸の国道145号線から、下流に架かる猿橋を望む。  猿橋から、一分余りで、吾妻川左岸にある若葉台に到着する。 若葉台から、吾妻川を見下ろす。 渓谷沿いの色づいた木々を探す。  この辺りは、川岸に遊歩道がないので上から見下ろすだけである。
 今は旧道になった、国道145号線の北側には、旧JR吾妻線が走っていたが、今は廃線になっている。  右手に、旧JR吾妻線が走っていた、樽沢隧道がある。 樽沢隧道は日本一短い鉄道トンネルとして知られている。  トンネルは山の出っ張りを掘りぬいたもので、全長約7.mであった。 トンネルはJR東日本吾妻線の岩島駅と川原湯温泉駅の間にあった。  吾妻川の左岸を樽沢隧道から上流へ歩く。 川岸の道は、取るに足らない平凡な車道で、観光客の姿もない。  見る景色としては、立ち止まって、川底を覗くのみである。 遥か下方に、小枝の間から、水量の豊富な吾妻川が見られるだけの景色である。  猿橋から、渓谷遊歩道を上流に歩くと、10分ほどで、鹿飛橋入口に到着する。

     猿橋 地図の中央の矢印が猿橋です      <群馬県吾妻郡東吾妻町三島にて>
四万温泉「四万やまぐち館」を、下記の「四万やまぐち館」のボタンをクリックして19枚のスライド写真でご覧ください。

  道の駅「あがつま峡」から樽沢隧道までの風景を、下記の「道の駅「あがつま峡」から樽沢隧道までまでの風景」のボタンをクリックして35枚のスライド写真でご覧ください。

     

 吾妻峡の中で最も狭まった、吾妻峡最大の見せ場である、吾妻峡十勝の一つ「八丁暗がり」の中心である鹿飛橋

  鹿飛橋入口から、川岸まで下ると、あと、鹿飛橋までは約100mである。  前方に、吾妻川の架かる、赤い鹿飛橋が見えてきた。  鹿飛橋は、十二沢パーキングからの周遊ハイキングの中心である。  ハイキングコースは、十二沢パーキングから猿橋を渡り、左岸を鹿飛橋入口まで至る。  鹿飛橋入口から橋を渡って、対岸のハイキングコースまで20分ほどかかる。  鹿飛橋は吾妻峡十勝の一つである「八丁暗がり」の中心である。
 橋から下流を望む。 この辺りは、吾妻峡の中で最も狭まった所で、吾妻峡最大の見せ場である。  橋から上流を望む、若葉台から紅葉台まで八丁(約900m)あることからこう呼ばれている。  この辺りは、最も狭いところでは川幅が2〜3mしかなく、日が届かないところから「八丁暗がり」という。  鹿飛橋の南詰でお弁当を広げている地元の人に、色々とお話を伺った。  鹿飛橋付近は、鹿が飛んで渡ったことから「鹿飛」と呼ばれている。 観光客も、ここまで降りてくる人は少ないという。  ハイキングコースは、坂を上がった地点から、小蓬莱の見晴台まで往復すると一時間ほどかかる。
 吾妻峡十勝の一つに、右岸の小蓬莱と左岸の大蓬莱を合わせた総称の新蓬莱がある。  新蓬莱の光景は、中国の蓬莱山を彷彿されるといわれる。 吾妻峡十勝には、龍尾岩がある。  龍尾岩は、対岸の小蓬莱から渓谷を横断して、北東方面に伸びる岩脈である。  吾妻渓谷遊歩道を小蓬莱展望台まで往復することは時間的に無理と判断し、八ッ場ダムに向かうことにする。  再び、鹿飛橋を渡って、鹿飛橋入口へ向かう。 吾妻川に架かる鹿飛橋を後にして、再び、国道145号線へ向かう。  国道145号線から、鹿飛橋を見下ろす左岸を上流に進む。
 吾妻川が左岸に接近、上から見ても川底が見えない。 吾妻渓谷の紅葉は未だ時期早々である。  八ッ場ダムに近づくにつれて、渓谷は益々深くなる。 正面に山が見えてきた。 この下に八ッ場ダムがある。  岩肌がむき出しの大蓬莱が見えてきた。 大蓬莱の左側に、八ッ場ダムがある。  吾妻川はこの辺りで大きく左折する、左側の丘の上に小蓬莱展望台がある。  大蓬莱の下の、旧熊の茶屋トレイ辺りには、車が駐車している。 道路はこの先で行き詰まりになる。  この地点から、鹿飛橋まで1km、その間の、500mの所に紅葉台、この先300mに八ッ場ダムがある。  左前方に、八ッ場ダムが見えてきた。 ダムの高さは116mである。

     鹿飛橋 地図の中央の矢印が鹿飛橋です      <群馬県吾妻郡東吾妻町三島にて>
鹿飛橋周辺の八丁暗がりの風景を、下記の「鹿飛橋周辺の八丁暗がり」のボタンをクリックして35枚のスライド写真でご覧ください。

     

 2019年10月1日から試験湛水が開始された、堤頂長さは291mの八ッ場ダム

 
 道路の通行止めの所に到着。 徒歩ではこの先、もう少し歩けそう。  八ッ場ダムの堤頂長さは291m、着工年度は1967年である。 吾妻川を堰き止めて出来たダム湖は、八ッ場あがつま湖と命名された。  現在、発電施設の工事が実施中で、2020年2月まで行われる。 八ッ場ダムは、2019年10月1日から試験湛水が開始された。  貯水位を上昇や下降をさせ、安全性を確認して、2020年3月10日から貯水が開始された。
 2019年10月13日の台風19号により、水位は一気に573mまで急上昇(満水時583m)した。  正面の衝立が、道路を塞いでいて、ここで行き止まりである。 道路の最終地点で、ダムから流れ落ちた吾妻川を望む。  道路の最終ポイントから吾妻川を上流に望む。 ここからは、工事関係者以外は立ち入り禁止。 監視カメラも作動中!  最後に、八ッ場ダムを見上げて、今日の吾妻峡散策は終わりにする。 吾妻川も見納めである。
 この辺りの紅葉は未だ先である。 先程確認しておいた、吾妻渓谷シャトルバスのバス停「旧熊の茶屋」に向かう。  前もって確認通り、12時28分発の岩島駅行きのバスがある。 旧熊の茶屋に到着。 貯水前後で話題になった八ッ場ダムも見納め。  発車8分前にバス停に到着。 パーキング十二沢経由で12分で道の駅「あがつま峡」に到着する。  関越交通の路線バスで道の駅「あがつま峡」の駐車場へ。 二日間の旅行を終わり、無事帰宅の道へ。

     八ッ場ダム 地図の中央の矢印が八ッ場ダムです      <群馬県吾妻郡長野原町大字川原畑にて>
八ッ場ダム周辺の風景を、下記の「八ッ場ダムの風景」のボタンをクリックして28枚のスライド写真でご覧ください。

  
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