諏訪峡          2019年10月30日



 与謝野晶子歌碑公園から谷川岳八景の3番目である利根川上流域を望む、             帽子モニュメントに書かれた「君死にたもうことなかれ・・・

 今日も上天気でである。 水上温泉を目指して、関越自動車道を北進し、高坂サービスエリアに寄る。  今回の旅行は、二泊三日で、長年の願望であった、天神平から谷川岳を望むのが目的である。  高坂の次は、赤城高原サービスエリアに寄って、エリア内を散策する。  東を望むと、左手に標高565mの鈴ヶ岳、中央に子双山と半円の矢筈山が見える。  その右の三角が標高1572mの荒山である。 青空の下、エリア内のコキアの真紅が眩しい。  赤城高原サービスエリアの北側には、北側の山々を展望する絶好の展望台がある。  展望台から北東を望むと、入沢川に架かる、関越自動車道の入沢川橋が見える。  北に目を移すと、沼田市街地の背後に、標高1123mの三峰山が見える。 左の奥に在る筈の谷川岳は雲の中である。  三峰山の右には、標高941mの大戸屋山が見える。
   更に右に目を移すと、大戸屋山の右に、迦葉山、鹿俣山、標高1875mの獅子ヶ鼻山と続き、 その右手に左右に広い、標高2158mの武尊山が見える。  西を望むと、標高1296.4mの子持山が見える。  北西方向、利根川と片品川が合流する辺りに、上越線の鉄塔が並んでいる。 利根川に架かる、青い鉄橋の戸鹿野橋が見える。
 赤城高原サービスエリアを出て、関越自動車道の水上インターで降り、国道291号奥利根もみじラインを北上すると、 右手に、道の駅「みなかみ水紀行館」がある。  道の駅の東側には利根川が流れ、此処から上流に水上温泉の宿が集まっている。 又、利根川の下流は、諏訪峡と呼ばれ、景勝地になっている。  水上温泉郷は利根川源流部に近い最上流部にある。 温泉郷は、谷川連峰北東麓と武尊山北西麓の間にある。  水上温泉は奥利根八湯、水上八湯、水上十八湯の一つで単純温泉・硫酸塩泉である。  400年以上もの昔、海翁和尚が湯煙を見つけたのが始まりと伝えられている。 水上温泉からは、谷川岳を見ることが出来る。  道の駅に車を置き、散策スタート。 最初に、植木鉢で組み立てた、ユニークな人形が出迎えてくれる。 利根川沿いの遊歩道を歩いて、諏訪峡に向かう。  遊歩道には、見頃を迎えたコスモスの花が歓迎してくれたが、見渡したところ、観光客らしき人影は、一つも見られない。  母谷沢の小橋を渡る。 左手、母谷沢の上流には、国道291号奥利根もみじラインの母谷沢橋が見える。
 小橋から階段を下りると、遊歩道に与謝野晶子の歌碑が並ぶ。 歌碑を読みながら歩く。  「石多く 屋根に置くなり・・・ 「宝の湯 これより奥にありと云う 利根・・・ 「入る方い 谷川岳かわが立ちし 三国峠か・・・  「小日向の 湯場の灯をとる刻ならん 川の・・・   「朝焼も夕焼も皆をさめたる・・・ 。  後で分かったことだが、これらの歌碑は、猿ヶ京温泉の与謝野晶子紀行文学館館長でもある、猿ヶ京ホテルの女将の尽力によるものであった。  此処から北を望むと、利根川の上流に、谷川岳の山々が見える。 谷川岳は、現在山頂が雲の中である  此処からの風景は、上信越高原国立公園 谷川岳八景の3番目の景色である。 道の駅から此処まで600m、更に50m行くと笹笛橋がある。
 このあたり一帯は、与謝野晶子歌碑公園になっている。 与謝野晶子は、1934年5月10日に、ここ諏訪峡を訪れた。  晶子は、水上温泉を訪れたとき、みなかみ町の花の歌など24首歌った。 与謝野晶子は、1934年5月10日に、ここ諏訪峡を訪れた。  遊歩道の桜並木の歌碑五基五首は、みなかみ町の歌の二十四首の五首である。  歌碑公園の中央広場には、昌子歌のアルバム二詩一首、諏訪峡の歌六首がある。  広場で最初に目に付いたのは、二詩で、帽子のレリーフに書かれた「山の動く日」と帽子モニュメントに書かれた「君死にたもうことなかれ・・・。  夫婦碑としては、天使の羽のレリーフに、晶子の「利根の洲の白きあたりにかじか鳴き 温湯川より・・・  寛の「前の山なほ暗けれど三つばかり・・・。  椿の花のレリーフに、昌子の「串橋と舞へる燕を中にして 両つの・・・  寛の「日のひかり渓に香りて・・・ が印されている。  与謝野晶子は法師温泉、水上温泉、湯絵曾温泉、猿ヶ京温泉と水上町を4度訪れた。  私共にとっては、与謝野晶子は、みだれ髪は勿論、源氏物語に至るまでの愛読者である。  与謝野晶子歌碑公園中央広場の東には、利根川の右岸から左岸に渡る「笹笛橋」がある。

     与謝野晶子歌碑公園 地図の中央の矢印が与謝野晶子歌碑公園です      <群馬県利根郡みなかみ町川上にて>
与謝野晶子歌碑公園を、下記の「与謝野晶子歌碑公園」のボタンをクリックして43枚のスライド写真でご覧ください。

     

 諏訪峡大橋の手前、左岸にある、落差30mの玉簾の滝、             利根川越しに見る道の駅「みなかみ水紀行館」と背後の谷川岳

  与謝野晶子歌碑公園をじっくり鑑賞した後に、笹笛橋を渡って対岸へ向かう。  笹笛橋の上から利根川の上流を望む。 谷川岳は、依然、雲の中に隠れている。 笹笛橋から利根川の下流を望む、吊り橋の諏訪峡大橋が見える。  笹笛橋から利根川を上流に望む。 正面に道の駅「水上町水紀行館」が見える。 道の駅は標高465mの所にある。  名勝諏訪峡は、右直ぐ前の、小日向川合流落合から始まる。 笹笛橋下付近の岩脈には、海底火山の流出した溶岩を示す模様が見られる。  笹笛橋東詰から北西を望む。 左に見えるのが関越自動車道である。  笹笛橋の左岸上流に、男女の立像がある。 笹笛童子像である。 背後に、「笹笛橋」の歌が書かれた掲示板がある。  山崎つや鼓作詞、今野稔生作曲、小山内たけもと編曲である。  この年になって、故郷の思い出はあるが、懐かしいとは思わないのが残念である。
 諏訪峡の左岸を下流へと進んでいくと、諏訪峡大橋が近づいてきた。  諏訪峡一帯の岩質は、変質石英粗面岩、同質凝灰岩、凝礫岩が主である。 諏訪峡は変質石英粗面岩などの模式的露出地である。  岸壁に貼りついた遊歩道を歩く。 64年前に歩いた黒部渓谷の下の廊下を思い出す。  黒部渓谷のS字峡や十字峡辺りは、ビルの清掃場の様に、上から通路の板を吊るしてあった。  板の隙間からは、200m下の渓流を見ることが出来た。 諏訪峡大橋の手前、左岸に落差30mの玉簾の滝がある。  諏訪峡大橋は高さ42mのバンジージャンプの場として知られている、料金は一万円である。 諏訪峡大橋は水上温泉の諏訪峡観光の中心地である。  諏訪峡大橋は、斜めに張ったケーブルで橋桁を吊るす斜張橋である。 諏訪峡大橋は1994年に建造された。  遊歩道は諏訪峡大橋の下を通過して、橋の下流側へと続く。 火砕岩は、すべて変質作用のため緑色〜淡緑色を示している。  溶岩流は、灰緑色〜黄褐色を呈している。 石英粗面岩は流状構造、球顆構造、杏仁状構造が発達している。
 諏訪峡のビューポイントである展望台への階段を上る。 展望台から利根川を上流に望む、突き当りに、関越自動車道が見える。  この辺りの利根川の流れは急流で、紅葉も伴って諏訪峡の景勝地である。 この辺りは、諏訪峡の紅葉の名所「紅葉公園」で周りに色付が見られる。  この辺りは、マイナスイオン値は一立方センチ当たり2,880個で、リフレッシュ度は特Aである。  左岸の遊歩道への階段を降りる。  遊歩道に降りると、此処からはコンクリート道である。 紅葉の時期には、未だ早いので観光客の姿は全くない。  二人だけの、諏訪峡貸切の散策である。  利根川の左岸、諏訪峡の遊歩道を下流に向かって歩く。 遊歩道の左手に上越線が見える、益々、寂しい遊歩道になる。  諏訪峡は上流の小日向川合流落合から下流の銚子橋までであるが、この辺りで引き返すことにする。 紅葉公園に戻って来た。
 前方に、関越自動車道が見えてきた。 色づいた貴重な紅葉に遭遇する。 笹笛橋まで引き返す。 やっと、ツアーの一団に会う。  帰りは笹笛橋を渡らずに、左岸を上流に直行、小日向川合流落合から笹笛橋を望む。  諏訪峡は、利根川の左岸にある小日向川合流落合から始まり、下流へと続く。  右手の幟が閃く小道が、与謝野晶子歌碑が並んだ桜並木である。 利根川の対岸、左手前方に、道の駅「みなかみ水紀行館」が見える。  谷川岳山頂を望む。 右端の標高1977mのオキノ耳は見えるが、中央の標高1963mのトマノ耳は雲の中である。  利根川左岸の遊歩道を上流に歩く。 対岸に、道の駅「みなかみ水紀行館」がある。 遊歩道の東側の高台には、上越線が走っている。  前方に、利根川に架かる紅葉橋が見えて来た。 紅葉橋の後ろが、サニックス水上一番館、その左が、ロイヤルプラザ水上である。  利根川は紅葉橋の北で右方向から流れてくる。 阿能川はロイヤルプラザとサニックス水上一番館の前を流れ、紅葉橋の北で利根川に合流する。  紅葉橋を渡って、階段を降り、利根川の右岸に降りる  道の駅「みなかみ水紀行館」に到着する  道の駅を出て、水上温泉郷の一つの猿ヶ京温泉に向かう。 猿ヶ京温泉のふるさとの宿蔵やしき「野の花畑」にて、入浴後「霜月」を頂く。  明日の天神平からの谷川岳を期待して早めに床に就く。

     諏訪峡大橋 地図の中央の矢印が諏訪峡大橋です      <群馬県利根郡みなかみ町小日向にて>
諏訪峡の風景を、下記の「諏訪峡 1」のボタンをクリックして41枚のスライド写真でご覧ください。
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