塩屋埼と勿来関     2018年10月29日


 塩屋埼灯台と美空ひばりの歌碑や遺影碑

 
 東茨城の旅に出発し、常磐自動車道の中里サービスエリアに寄る。  サービスエリアの北側には広い庭園があり、紅葉が色付いている。  サービスエリアの近くには、岡倉天心や野口雨情が愛した大津港や五浦海岸がある。  庭園内には、雨情の代表的な童謡である「あの町この町」の詩碑がある。  常磐自動車道をいわき勿来インターで降りて、塩屋崎に向かう。  豊間漁港から灯火標高73mの塩屋埼灯台を見上げる。
 豊間漁港から灯台の登り口にある雲雀乃苑に向かう。 大勢の観光客の姿がある。  会話に耳を傾けると、殆どが、美空ひばりのファンらしい。  雲雀乃苑には、塩屋埼灯台を背景にした、「みだれ髪」の歌碑がある。  塩屋崎の海をテーマにした「みだれ髪」は復帰第一作として話題になった。  歌碑の横には遺影碑があり、前に立つと「みだれ髪」の歌が流れる。
 塩屋埼灯台を目指して、丘を登る。 先程の雲雀乃苑には大勢の観光客の姿が見える。  砂浜の向こうの、海に突き出た広場には、小さな黒い「永遠のひばり像」が見える。  塩屋埼灯台は、明治元年より灯台事業が開始されてから、今年で150年になる。  塩屋埼灯台は映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台としても知られている。  灯台への入口はミュージアムになっている。  塩屋埼灯台は、白亜の美しい外観から「日本の灯台50選」にも選ばれ、「豊間の灯台」とも呼ばれている。  薄磯海岸の海抜73mの断崖に立つ塩屋埼灯台に登って北の海岸線を望む。
 永遠のひばり像から富神崎まで、薄磯海水浴場の砂浜が広がっている。  美空ひばりは、柳家金語楼の前座実演を見た、同年の私にとっては、考え深いものがある。  岬の先端に白い煙突が何本か見える、隣の人があの辺りに原発があると云うが?  塩屋埼灯台は、塔高は地上24m、海面からの灯火標高は73m、初点灯は1899年である。  灯台から、南を望むと、先程灯台を遠望した豊間漁港が見える。  塩屋埼から、マリンタワーを目指して、三崎公園に向かう。
 三崎公園には、海抜46mの高台に立つ、高さ60mのマリンタワーと潮見台がある。  潮見台に昇ると、眼下に太平洋が広がる。 潮見台には、筒状の展望台が海に突き出ている。  海に突き出た展望台からは、海が眼下に見える。 海の上の展望台から潮見台を見上げる。  潮見台の展望塔から東と西に岩壁を望む。  いわきマリンタワーに昇って、三崎公園を上から眺めた後、勿来の関に向かう。

     塩屋埼灯台 地図の中央の矢印が塩屋埼灯台です      <福島県いわき市平薄磯宿崎にて>
塩屋埼と三崎公園を、下記の「塩屋埼と三崎公園」の
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     奥州三関の1つである勿来関址と北茨城の二つ島

 奥州三関の1つである勿来関を訪れると、源義家像が出迎えて呉れる。  源義家は勿来の関で、「吹く風を 勿来の関と 思えども 道もせに散る 山桜かな」の歌を詠んだ。  勿来関址の碑がある。 勿来関は奈良時代に蝦夷の南下を防ぐ目的で設置されたと云われている。  勿来の関は多くの歌人に詠まれ、詩歌の小径がある。  斉藤茂吉の歌碑には、「木のもとに 梅はめば酸し をさな妻 ひとにさにづらふ 時たちにけり」の文字が。  源師賢の歌碑「東路は なこその関も ・・・」や芭蕉の歌碑「風流の はしめやおくの 田植うた」、  小野小町の歌碑「みるめ刈る 海女の往来の・・・」、和泉式部の歌碑(右)「名古曽いは 誰かは云ひし・・・」 などを眺めながら、詩歌の小径を散策する。
 詩歌の小径散策の後、いわき市勿来関文学歴史館に入り、勿来関について学ぶ。  平安時代の邸宅を模した体験学習施設の吹風館の庭を散策して、勿来の関を離れる。  福島県の観光を終え、茨城県の北茨城磯原温泉にある、磯原シーサイドホテルへ。  磯原シーサイドホテルの前には二つ島がある。 太平洋の夕焼けに包まれ、二つ島が闇に消えていく。  夕食はホテル内の磯原割烹喜平で北茨城の地産の新鮮な魚介と野菜を頂く。
 最初に、お通し、止肴、口代わりが並べられ、「お献立」には順不同の提供とある。  御通しは、ふかひれ菊花和えと、里芋饅頭山葵飴掛けの二種、口代わりは、海老岩石焼、秋鯖柚香焼、北海水蛸ヌタ和え、 むかご、菊かぶ酢漬。 出された料理を、献立表で確認しながら食べる。  最近は料理を食べる以外に、見ることに興味を持つ。 お造りは、新鮮魚介の盛り合わせ。  煮物は米茄子と牛スジの生姜飴掛け、紅葉麸、木の芽。 温物は陶板鍋で、鯛の柚香煮、松茸、水菜。  止肴は小鯵南蛮漬、御飯は北茨城産こしひかりと香の物、磯汁、最後のデザートはスイーツ盛り。  夕食を終え、部屋に帰って海を眺める。 ホテルの最上階の部屋から、太平洋の夜を楽しむ。  穏やかなれど、波音だけが大きい最上階の部屋で眠りに着く。

   勿来関 地図の中央の矢印が勿来関です      <福島県いわき市勿来町関田長沢にて>
勿来の関と磯原シーサイドホテルを、下記の「勿来の関と磯原シーサイドホテル」の
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