屏風ケ浦     2018年10月01日


 銚子マリーナ海水浴場から眺める屏風ヶ浦の断崖

 台風が通り過ぎたので、屏風ヶ浦を目指して、京葉・千葉東金道路を走り、 道の駅「季楽里あさひ」に寄ってから飯岡バイパスへ。 飯岡バイパス東口から飯岡灯台へ向かう。  刑部岬展望館は休日閉鎖だったが、展望台はオープンだった。  展望館の展望台から、国産レンガで造られた初の飯岡灯台を望む。 展望館の前には、飯岡漁港が広がる。  漁港の東には、刑部岬が海上へと延びている。 飯岡漁港の漁獲量は千葉県内で2位である。  刑部岬展望館は2016年7月14日に訪れてたので、2年振りの訪問である。  地元の人に聞いたら、刑部岬の海岸は整備されて無いので、犬吠崎へ行った方が良いと云われる。  刑部岬展望館から名洗港海浜公園の駐車場へ向かう。 公園の南には銚子マリーナ、東には千葉科学大学がある。  海岸に並ぶ木々は昨夜の台風で葉は北側に寄せられ、一部はもぎ取られたらしい。 空は青いが、風は強く波も高い。  屏風のように切立った屏風ヶ浦は、刑部岬から犬吠崎迄続いている。  屏風ヶ浦は高さ40〜50mの絶壁が屏風のように約10kmにわたり続いている  駐車場の北にある銚子マリーナ海水浴場の北に、屏風ヶ浦遊歩道の入口がある。  右の白い塔は銚子市清掃センターの煙突のようだ。 屏風ヶ浦が左へと続き、左端が刑部岬である。  銚子マリーナ海水浴場の浜辺に白波が押し寄せている。 銚子マリーナ海水浴場の浜辺に降りて、屏風ヶ浦に向かう。  屏風ヶ浦は海岸線に連なる断崖絶壁で、海食崖である。 浜辺には、台風で飛ばされた小枝が見られる。  遊歩道の入口が近づいて来た、目の前に絶壁が迫る。 屏風ヶ浦は水郷筑波国定公園に属している。  ドーバー海峡にある崖に似ていることから、東洋のドーバーとも呼ばれている。  断崖絶壁に沿って、海岸線に遊歩道が設けられている。 屏風ヶ浦は海の波によって削られた崖である。  かっては年間50〜100cmも波浪の影響で削られていた。   1690年代に消波ブロックが設置されて、崖の削られるスピードが一桁小さくなった。  台風の高波にも拘わらず、サーファーの姿が見られる。 屏風ヶ浦は2016年に国の名勝及び天然記念物に指定された。  消波ブロックの設置後、陸地後退は緩やかになったが、代わりに九十九里浜の浸食が問題になっている。  屏風ヶ浦は、700年余りの間に、約6km近く陸地が後退したと云われている。  窪みは波によって削られた穴で、波食窪と呼ばれている。 波で削られた波食窪の他に、人工的に掘られたものもある。  地層がずれている断層は、地層が重みでずり落ち、亀裂が入ったものである。  白く窪んだ地層は220〜230万年前の火山灰層で、最上部は関東ローム層である。  台風の影響が残っている屏風ヶ浦をこれ以上進むのは危険と感じ、次ぎの目的地へ向かう。

  銚子マリーナ海水浴場 地図の中央の矢印が銚子マリーナ海水浴場です      <千葉県銚子市潮見町にて>
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 綿のような「波の花」で覆われてた犬岩周辺の海岸

 犬若港を走しっていると、犬岩の標識を発見し、右折して海岸へ向かう。  犬岩は義経に取り残された愛犬の若丸が海中の岩になったとの伝説が残っている。  犬岩の周りの海面は綿のような泡で覆われている。 所謂、波の花で「日本の超自然現象」である。  波の花は冬の季節風が強く打ち付ける日本海の海岸で見られる現象で、「万が一見ることができたら幸運」と云われている。  植物性プランクトンの粘液と台風による強風が引き起こした特異現象で、青空の下で見るのは超幸運である。  波の花が愛車を覆い、帰宅後洗浄に励んだが、京成電鉄は台風の塩害で運行不能の大事態を招いた。  犬岩の前から西を望む。 右に千葉科学大学のキャンバス、左に銚子マリーナが見える。  犬岩から犬吠埼の南側を東に走ると、銚子市の最南端にある長崎鼻に来る。  長崎鼻は海へと細く伸びていて、先端に「長崎鼻一ノ島照射灯」が立っている。 長崎鼻の北側には、西明浦が広がっている。  西明浦海岸は岩や石がごろごろしたゴロタ場になっている。 此処からは、平地で最も早く初日の出が見れる場所と云われている。  多くの写真愛好家が日の出の写真を撮っているが、前の岩礁との組み合わせが多い。  故郷を離れるまで、毎日、鏡面の様な三河湾を眺めて暮らした者にとっては、この太平洋の風景は格別である。  今日の目的は、青空を背景に、波立つ荒々しい太平洋であるが、略、満足する風景に出合えた。  西明浦の北端まで来ると、北側に海に突き出た犬吠埼が見える。  岬の先端には、一昨年の2016年7月14日に訪れた、犬吠埼灯台が見える。  犬吠埼観光では、灯台を外すことはできないので、寄って見ることにする。  犬吠埼灯台は、上まで昇ることができる、国内の12灯台の一つである。  灯台の周りの風景を楽しんだ後、右側の海岸の崖の上に来る。 今日は、台風の余波の強風で、海岸は通常より波立っている。  お目当ての岩が見えて来た、東映の映画のオープニング映像のロケ地である。  子供の頃は、映画が唯一の娯楽だった。 67年前の小遣い帳には週2回の映画観賞の記録がある。  台風の強風で打ち上げられる波浪は、慣れ親しんだ映画の映像を再現してくれた。 犬吠埼から北を望むと君ヶ浜海岸が見える。  君ヶ浜海岸の眺望を最後に犬吠埼を離れ、地球の丸く見える丘展望館に向かう。  地球の丸く見える展望館に昇り北を望む。 前に銚子ドーバーラインが見える。  北の方角、可なり遠方に3基の風車が見える、波崎海岸の風車だろうか。   市街地の中央に立っているのが、銚子ポートタワーのようだ。 右に目を移すと海岸が見えて来た、右端辺りが君ヶ浜海岸だろう。  東の方向に犬吠埼灯台が見えて来た。 展望台に昇って見て、地球の丸く見える意味が分かる。 ポイントは関東平野のようだ。  更に、右に目を移すと、南東の方向へ、長崎鼻が海に突き出ている。  銚子市立第二中学校の校舎から右手に西明浦、長崎鼻一ノ島照射灯が見える。  展望館の南には、マヨン山に向かって建てられている日比友愛の碑がある。  日比友愛の碑は、第二次世界大戦で戦火を交えた日本とフィリピンが平和を祈念するために建てられた。  展望館の西側には、銚子市水道部愛宕山高区配水場がある。 西の方角には、先程、散策した屏風ヶ浦が広がっている。  銚子ドーバーラインに戻った所で、今日の犬吠埼の散策を終える。

     犬岩 地図の中央の矢印が犬岩です      <千葉県銚子市犬若にて>
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