多摩川散策     2018年4月08日


 欧州中世紀の民家がモデルの田園調布旧駅舎

 
 多摩川散策の最初の出発地である、東急東横線の田園調布駅で下車する。  田園調布駅の西側が住宅街、東側が商店街であるが、先ず東側を覗く。  2000年に復元された旧駅舎は、欧州中世紀の民家がモデルと云われている。  旧駅舎の駅の屋根はマンサード・ルーフと呼ばれている。  旧駅舎から、東に駅前広場を眺めた後、西に西口ロータリーを望む。  ロータリーの中心にある噴水の周りは、住民の憩いの場所になっている。  ロータリーからは、道路が放射状及び同心円状に広がっている。  ロータリーから放射状の道を宝来公園に向かう。
 両側は都内でも有数の高級住宅街であり、街路樹の銀杏並木のランドマークである。  宝来公園に到着する。 公園の起源は大正14年の田園調布開発の時に遡る。  公園は武蔵野の森の雰囲気を残している。 公園には約70種、1500本の樹木が繁っている。  宝来公園を出て、南に歩くと、多摩川台公園の北端に出る。  公園に入ると、四世紀の築造で全長97mの宝来山古墳がある。  古墳から、西に歩くと自由広場があり、桜が満開であった。  自由広場から、南へ下ると丸子川に架かる小橋に出る。
 丸子川の右岸を上流に歩くと、右手に、鎌倉時代創建と伝わる昭善寺がある。  かってこの辺りは、篭谷戸と呼ばれる多摩川の入江があった。  昭善寺の辺りは、良港として栄えて、物資を積んだ船が出入りしていた。  更に、丸子川の上流に向うと、右手に田園調布八幡神社がある。  田園調布八幡神社の創建は鎌倉時代の建長年間と伝えられている。  八幡神社の御祭神は誉田別命、この地は鎌倉海道の要衝の地でもあった。  田園調布八幡神社から丸子川を渡り、市街地を通って多摩川に向かうと多摩川田園調布緑地がある。  緑地を横切ると、多摩川の左岸に出る、対岸に、パークシティ武蔵小杉のタワー群が見える。  双子のタワーである、53階建てのパークシティ武蔵小杉「ザガーデンタワー」が目立つ。  右手に、地上59階建てのパークシティ武蔵小杉「ミッドスカイタワー」が並んでいる。
 多摩川の左岸は「多摩川 岸辺の散策路」になっている。  多摩川左岸、多摩川の河岸段丘の斜面には、住宅が密集して建っている。  多摩川の河原には、多摩川緑地広場サッカー場がある。  多摩川田園調布緑地の中央に、世田谷区と大田区の堺がある。  多摩川の左岸の「岸辺の散策路」を下流に向って歩く。  多摩川の下流に、アーチ型の青い丸子橋が見えて来た。  多摩川の河岸は、春の花が真っ盛りである。

     田園調布旧駅舎 地図の中央の矢印が田園調布旧駅舎です      <東京都大田区田園調布2丁目にて>
田園調布周辺を、下記の「田園調布」の
ボタンをクリックして45枚のスライド写真でご覧ください。


     荏原古墳群中最大の前方後円墳である亀の甲山古墳

 多摩川の岸辺を離れ多摩堤通りに出て、再び、河岸段丘へ登る。  先程の多摩川台公園の自由広場に到着する。 自由広場から、多摩川台公園の中を西に進むと虹橋がある。  虹橋を過ぎると、公園の中の散策路は多摩川台古墳群の中に入る。  多摩川台古墳群は八基からなる古墳時代後期の古墳群で、荏原古墳群の中の田園調布古墳群に属する。  三号墳から八号墳迄の円墳は、六世紀後半から七世紀中頃までに築造された。
 多摩川台の尾根から、北に下ると展望が開け、パークシティ武蔵小杉のタワー群が見える。  一号墳(後円部)と二号墳(前方部)は、全長39mの前方後円墳で、6世紀第3四半期の築造された。  展望広場に到着。 南側にある、亀の甲山古墳は「荏原古墳群」中最大の前方後円墳で、 5世紀前半頃の築造された。 木が繁った亀の甲古墳の西側に、「水性植物園}がある。  水性植物園の西には、「四季の野草園」が広がり、ピクニックを楽しむ人々の姿も見える。  多摩川台公園から多摩堤通りに出て、丸子橋を目指す。  丸子橋の下を潜ると、多摩川の下流には、手前に新幹線、後に横須賀線の鉄橋がある。  この景色は、新幹線の窓から見慣れた風景であることに気づく。
 丸子橋は2000年に架け替えられた二代目の橋で、 橋の上を中原街道が通っている延長405.6mの橋である。  リズミカルなアーチが組み合わされた橋として親しまれている。  丸子橋は、映画「シン・ゴジラ」でロケ地にもなった。
 古代から、多摩川のこの地に丸子の渡しと呼ばれる渡し舟が存在した。  対岸には武蔵小杉駅周辺に建つ、パークシティ武蔵小杉のタワー群が間近に見える。  丸子橋交差点から多摩堤通りを北上し、多摩川駅へ向かう。
 途中で、多摩川浅間神社に寄る。 最初に眼に入る白糸の滝は、河岸段丘の湧水の典型例だ。  多摩川浅間神社は鎌倉時代の文治年間の創建である。  本殿の建築様式は、都内唯一である浅間造で、 源頼朝出陣の折、北条政子が亀甲山に登ると富士山が鮮やかに見えたのが神社の起こりとされる。  今日は駄目だったが、展望スペースがらは、富士山の絶景が見えると云う。  富士の代わりに、映画「シン・ゴジラ」のロケ地が一望できる。  多摩川浅間社も映画「シン・ゴジラ」の舞台になった。  東急多摩川線の多摩川駅に到着、東急東横線から目黒線を乗り継いで帰宅する。

     亀の甲山古墳 地図の中央の矢印が亀の甲山古墳です      <東京都大田区田園調布1丁目63にて>
多摩川台公園周辺を、下記の「多摩川台公園」の
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