ホテルルートイン郡山を出て、郡山インターから白河インターまで東北自動車道を走り、白河の関へ。
白河関跡は、県道76号伊王野白河線の東側にある。
奥州三古関のひとつに数えられる白河関は、奈良時代から平安時代に機能していた。
現在は、白河神社が祀られ、隣接して白河関の森公園がある。
白河神社の参道に入ると、右手に古関蹟碑がある。
古関蹟碑は1800年に、白河藩主松平定信が、この場所が白河関跡に間違いないとし建立した。
碑の横から丘の上の社殿まで参道が続いている。
白河神社の社殿は、仙台藩主伊達政宗が寄贈したものと伝えられている。
神社は古墳時代の315年、白河国造・鹽伊乃自直命を祀ったのが始まりだと言われている。
1180年源義経が兄・頼朝の挙兵を知り鎌倉に向かう道中で、白河神社に詣でたと云われている。
平兼盛、能因法師、梶原景季が、白河関を詠んだ歌三首を刻んだ「古歌碑」がある。
私には、若い頃から、能因法師の「都をば霞とともに立ちしかど秋風ぞ吹く白河の関」の歌が一番心に響く。
律令制度の衰退と共に、白河関も機能を失ったが、歌枕として詠われ続けた。
境内には、樹齢800年、藤原家隆手植えと伝わる「従二位の杉」や源義家が幌を掛けた「幌掛の楓」の植え替えの木、
源義家が戦勝祈願して、旗を立てたといわれている「旗立の桜」などがある。
白河関跡の探訪を終え、隣接した「白河関の森公園」にも寄る。
公園の北側には、相撲道場、物産コーナー、レストラン、管理事務所が並んでいる。
公園にはテントが張られ、車が駐車場に続々入ってくる。 今日は地元のイベントが開催されるらしい。
公園内には、水車小屋も造られているが、観光客の姿は全く無い。
関跡周辺の自然環境を活かした「白河関の森公園」として整備された。
園内には白河地方の直家造りの茅葺民家が移設されている。
江戸の関所を再現した建物もあったが、イベントの会場の一つに使われている。
地元の人に声をかけられ、ドリンクをご馳走になる。
東海道の新居関所や姫街道の気賀関所が観光客で賑わっているのに比べ、淋しい限りである。
園内には、芭蕉と曾良の銅像があるが、地元の人に聞いてやっと分かった。
芭蕉と曾良の銅像を最後に関跡を離れ、神社で出会った伊賀の家族に教えられた小峰城跡を目指す。
白河の関
地図の中央の矢印が白河の関です <福島県白河市旗宿関ノ森にて>
白河の関を、下記の白河の関のボタンをクリックして32枚のスライド写真でご覧ください。
小峰城の駐車場から、南入口を通り、城内に入ると、「白河集古苑」がある。
白河集古苑には白河結城家と白河藩主の徳川譜代大名の阿部家の資料が展示してある。
小峰城は結城親朝が14世紀中頃、小峰ヶ岡に城を構えたのが始めと言われている。
1627年初代白河藩主の丹羽長重が、1631年梯郭式の平山城として完成した。
桜之門跡から石段を登ると上に本丸跡がある。
小峰城の石垣には、東北大震災で崩れて、未だ修復中のものもある。
本丸跡に立って、南を望むと二の丸跡が広がっている。
初代白河城主丹羽長重の後、榊原、本多、奥平松平、結城松平、阿部の六家十九代が居城とした。
本丸の北東部に建つ三層三階の小峰城の三重櫓は、城郭の象徴になっている。
三重櫓の前から、南西を望むと、本丸跡が広がっている。
1991年に木造で忠実に復元された、三重櫓の中に入る。
三重櫓は高さが13m、1階が12m四方、2階が8m四方、3階が4m四方の正方形になっている。
外観は、それぞれの階の半分を黒塗りの板を張った「下見板張」になっている。
一般的に、櫓は武器などを保管する保管庫の役割を果たしていた。
白河藩瓦師の家に伝来した資料によると、三重櫓に使用した瓦は1万3千枚を超える数だった。
三重櫓から南を望むと、前に前御門の屋根、右端に桜之門跡がある。
北を望むと、お堀の前にオリンパス小峰寮があり、その後ろに阿武隈川が流れている。
100名城に選ばれた小峰城について、今日も係りの人から丁寧な説明を受ける。
三重櫓の見学を終え、櫓に隣接する前御門に向かう。
前御門は、表門とも言われ、裏門にあたる桜之門と共に本丸の防御を担っていた門である。
構造は石垣の上に門櫓を渡した櫓門の形式で、平櫓の多門櫓と連続して構成されている。
前御門は三重櫓から前御門、多門櫓、桜之門と、櫓と門が連続する構えの中心的な部分である。
小峰城のシンボル的存在である三重櫓と前御門を最後に、二の丸に向かう。
城内には、東北大震災の復旧工事のための柵が至る所に見られる。
本丸から桜之門の石段を降りると二の丸に至る。
小峰城三重櫓を後にして、東北自動車道の白河インターに戻り我家に向かう。
蓮田サービスエリアに寄る。 東京外環自動車道に入れば我家はもう直ぐだ。
小峰城
地図の中央の矢印が小峰城です <福島県白河市郭内にて>
小峰城を、下記の「小峰城」のボタンをクリックして39枚のスライド写真でご覧ください。