秩父郡小鹿野町の梁山泊にて、秩父紅葉狩りの二日目の朝を迎える。
梁山泊は小鹿野温泉の大竜寺源泉を引湯し、秩父小鹿野温泉旅館として営業している。
部屋の窓から外を覗くと、真っ赤な紅葉が眼の中に飛び込んでくる。
宿を出て、先ず中津峡に向かって出発、荒川を遡る。
荒川の光景に引かれて、国道140号線沿いの道の駅「大滝温泉」に寄る。
国道140号線は、秩父往還と呼ばれ、山梨県の西沢渓谷へ続いている。 紅葉に引かれて川原に降りる。
先ず、上流に向かう。 水道管らしき橋が見える、文字旗もひらめいている。
紅葉を眺めながら、荒川の河原を歩く。 道の駅「大滝温泉」を出て、大滝道路に入り、滝沢ダムに向かう。
ループ橋になっている雷電廿六木大橋から「大滝大橋」の上へ、右手に滝沢トンネルが見える。
大滝大橋から滝沢ダムの間、下の方に雷電廿六木大橋はある。 滝沢ダムで出来た奥秩父もみじ湖の湖畔の駐車場へ。
滝沢ダムは利水を目的とした利根川・荒川水系水資源開発基本計画に基いて計画された。
ダムの高さは132mあり、河原まで降りれる階段が見える。 滝沢ダムは補償交渉が難航し、開始から妥協まで23年を費やした。
ダムの上から、ループ橋になっている手前の廿六木大橋と下流の大滝大橋場見える。
雷電廿六木橋は土木学会田中賞、ブレストレストコンクリート技術協会作品賞、
グッドデザイン賞、日本コンクリート工学協会賞などを受賞している。
ダム堤から奥秩父もみじ湖を望む、湖は秩父多摩甲斐国立公園の中にある。
ダム堤の長さは424mである。 左手前方に見えるのが大峰の連山である。
大滝ダムを眺めてから奥秩父もみじ湖の北岸沿いの大滝道路を走る。
大滝温泉
地図の中央の矢印が大滝温泉です <埼玉県秩父市大滝にて>
大滝温泉の紅葉を、下記の大滝温泉の紅葉のボタンをクリックして49枚のスライド写真でご覧ください。
大滝道路を走り、浜平トンネルを抜けると、滝ノ沢橋がある。 橋の西詰に広場があり東屋が建っている。
広場の東側、大滝道路の南側の小山に登ると、梢の間から、南に広がる奥秩父もみじ湖が見える。
昨日の長瀞辺りは観光客に溢れていたが、奥秩父もみじ湖の奥まで訪れる人は少ない。
国道まで降りて、滝ノ沢橋を浜平トンネルの方向に歩く、背後に見えるのは入波トンネルである。 橋の上からライトブルーの湖面を望む。
入波トンネルを抜け、県道210号中津川三峰口停車場線に入り、赤岩トンネルを抜けると左手に塩沢紅葉橋がある。
橋を過ぎると右手に駐車場がある。 駐車場の前から西を望むと、鷹岩トンネルの左手上に大岩が見える。
駐車場のある中津川三峰口停車場線から、中津川に架かる塩沢紅葉橋を歩き、周囲の紅葉を眺める。
中津川の水面は静止している。 滝沢ダムで出来た奥秩父もみじ湖がここまで延びている。
秩父多摩甲斐国立公園の中を、塩沢紅葉橋から更に奥に進む、渓谷の紅葉が一段と鮮やかになる。
左手に広い広場が現れる、中津川へ相原沢が流れ込む辺りだ。 レストランがある、後藤商店中津川店だろう。
広場の隅に、バス停「相原橋」がある。 この辺りが、中津峡の紅葉の名所の中心地だろう。
相原橋から仙石山トンネルを抜けると、お目当ての持桶女郎もみじがある。 持桶トンネルの入口に到着。
トンネルの手前、右手に、車が一台置ける程度の空き地がある。 渓谷に向かうと、「持桶女郎もみじ」の立て札がある。
「持桶女郎もみじ」が中津峡における紅葉の最良のスポットと云われている。
持桶女郎もみじは独立樹なのかと探したがそれらしき樹は見当たらない。 この辺りの紅葉の総称なのか。
持桶女郎もみじの観賞を終え、更に奥に進むも、神流川との分岐点の出会いで会った警備員の指導で引き返す。
中津峡の絶景を堪能してから、更に下流に向かうと、雷電三高山トンネルがある。
持桶トンネル
地図の中央の矢印が持桶トンネルです <埼玉県秩父市中津川にて>
中津峡の紅葉を、下記の「中津峡の紅葉」のボタンをクリックして51枚のスライド写真でご覧ください。
渓谷沿いの道を下っていくと、雷電三高山トンネルの手前で右に逸れ、
川沿いの狭い道を進むと、駐車場があり、吊り橋を渡ると、「貯水池上流端広場」がある。
貯水池上流端広場とは、滝沢ダムで出来た奥秩父もみじ湖の一番端にある広場と云う意味である。
中津川上流の広葉樹林地帯は、秩父多摩甲斐国立公園の特別地域に指定されている。
吊り橋を渡って、中津川三峰口停車場線に戻り、中津川大橋を渡り大峰トンネルを抜けて荒川左岸へ。
荒川左岸の二本ある国道140号線の南側を走ると、荒川源流の村・大滝、不動滝入口の案内板がある。
不動滝までは、坂を下り、荒川に架かる不動橋を渡って、30分ほどかかる。
無理は禁物と今回は不動滝をパスして、「日本の道100選」に選ばれた秩父往還道を先に進む。
暫く走ると、「湖岸遊歩道の入口」の看板が目に付く。
二瀬ダムで造られた秩父湖の北岸に沿って設けられた遊歩道である。 遊歩道の下に、秩父湖の湖面が見える。
荒川最上流のこの辺りは、2000m級の鉱山2峰に囲まれた山懐にある。
北岸に設けられた遊歩道を囲む紅葉は日光を一杯に浴びて美しい。 これだけの紅葉にも拘らず、人影は全く見られない。
都心からマイカーでここまで訪れる後期高齢者は少ないだろう。
適当な所でUターンして、今歩いた道を引き返す、往復で別の景色が見える。
車に戻り、更に進むと、左手から国道140号線彩甲斐街道が合流する。
駐車場があり、その横には、荒川ふれあいログハウスがある。
国道140号線から左折して、県道278号秩父多摩甲斐国立公園三峰線に入り、三峯神社に向かう。
秩父湖の湖岸遊歩道入口
地図の中央の矢印が湖岸遊歩道入口です <埼玉県秩父市大滝にて>
秩父湖周辺の風景を、下記の秩父湖のボタンをクリックして48枚のスライド写真でご覧ください。
三峯神社に到着、日は西に傾いているが、駐車場は観光客の車で満員である。
神社は標高1101mの三峰山の南西斜面にある。
三峯神社は千九百年余の昔、日本武尊及び伊弉諾尊と伊弉册尊を祀ったのが始まりと云われている。
景行天皇は皇子日本武尊を東国に遣わされ、その折、三峰山に登られた。
景行天皇はこの山から見える三山が高く美しく連なることを聴き「三峯山」と名付けられた。
三峯は東南に聳える雲取山、白岩山、妙法嶽の三つの峰と云われている。
文武天皇の時、修験の祖役の小角が伊豆から三峯山に往来して修行したと伝えられている。
紅葉が眩しい坂を登ると、正面に鳥居が見えてきた。 鳥居を潜ると三峯神社の正参道になる。
正参道を進むと、左手に随身門がある。 1792年再建されたものを、1965年に改修している。
随身門の手前には、神社の創始者とされる日本武尊像が立っている。
日本武尊は東征の途中甲斐の国酒折宮より雁坂峠を越えて当山に登ったと云われる。
銅像は本体が5.2m、地上15mで、偉容を誇っている。
次に、奥宮遥拝殿へ。 正面右手に、山上に奥殿が鎮座されている妙法ケ岳が見える。
奥宮がある標高1329mの法ヶ岳の山頂には、 三峯神社から徒歩往復2時間程で行くことができる。
左手には、秩父地方の平地が見える。
奥宮遥拝殿から随身門を潜って、拝殿へ。
弘法大師が十一面観音の像を刻み、本堂を建てたと云われている。 初詣には、一万五千人の参拝者が訪れると云う。
神楽殿では、宮本武蔵が二刀流を開眼した神楽が行われる。 他に、国常立神社や祖霊社がある。
1863年に造営された手水舎の隅木部分には鳳凰や龍の彫刻が見える。
帰路の参道も紅葉で覆われている。 三峰神社の紅葉狩りを終え、今夜の宿の梁山泊に向かう。
夕食後、宿のサプライズで、バスでライトアップされた紅葉狩りに参加させて貰う。
夜桜の会場は、昨日訪れた、県立長瀞玉淀自然公園の月の石もみじ公園である。
日中の紅葉は素晴らしかったが、ライトアップされた紅葉も捨てたものではない。
夜桜は、いつも冷えを感じるが、夜の紅葉狩りは寒さを感じない。
それでも、寒がりの人のために焚き火が炊かれている。 の紅葉狩りを十分堪能して、宿に帰る。
三峯神社
地図の中央の矢印が三峯神社です <埼玉県秩父市三峰にて>
三峯神社を、下記の三峯神社のボタンをクリックして45枚のスライド写真でご覧ください。