長瀞の紅葉を尋ねて、東京外環自動車道から関越自動車道に入り、三芳パーキングに寄る。
関越自動車道の花園インターで降りて、長瀞駅近く、国道140号線沿いの駐車場へ。
駐車場隅に設けられた、長瀞ライン下りのチケット売り場で「高砂くだり」のコースを申し込む。
駐車場から、駅前通りに出て、岩畳チケット売り場に向かう。
秩父鉄道の長瀞駅に到着。 駅から川下り発着点まで、300mである。
長瀞駅前の駅前チケット売り場の駐車場は、既に満車状態である。
秩父鉄道の踏切を渡ると、岩畳街道とも呼ばれている、道幅が狭い「岩だたみ通り」になる。
荒川が見えてきた。 岩畳の船乗り場辺りは、大勢の人の姿が見られる。
石畳の船乗場の上流左岸には、岩場の広場である「岩畳」が広がっている。
上流右岸、岩畳の対岸には、赤壁と呼ばれる岸壁が見られる。
運航コースは、AとBのコース及びABを通した3コースがある。
石畳から乗るのは、Bコースの高砂くだりで、岩畳から高砂橋までである。
川岸の木々は、紅葉真っ盛りで、川下りには絶好の季節である。
Bコースの両側は岩場が続き、木々が少なく紅葉も乏しい。 Aコースの方が圧倒的に紅葉が綺麗である。
Aコース又はABコースを申し込んだらBコースを勧められた。 高砂くだりコースは、3km、遊覧時間は約20分である。
Bコースは待ち時間が少ないが、Aコースは待たされるらしい。 Aコースは団体専用で、合間を見て一般の人を乗せるらしい。
乗船し、ライフジャケットを装着して出航。 前方に最初の金石水道橋が見えてきた。
金石水管橋は、水道水を送る水道本管を下流側に併設している。 前方に、もう一つの橋が見えてきた。 高砂橋である。
高砂橋を潜ると、バスが待つ川下り終点がある。 ジャケットを脱いで、川岸に上がる。
バスに乗り込み、長瀞駅の近くまで送って貰う。
ライン下り船乗場
地図の中央の矢印がライン下り船乗場です <埼玉県秩父郡長瀞町長瀞にて>
長瀞ラインくだりを、下記の長瀞ラインくだりのボタンをクリックして50枚のスライド写真でご覧ください。
ライン下り送迎のバスから降り、再び岩畳通りを歩き荒川の河岸へ向かう。
岩畳の上は先程より人の数が増えている。 名勝天然記念物に指定されている岩畳を上流に向かって歩く。
岩畳は、幅50m、長さ600mに及ぶ広大な岩石段丘で、荒川の流れで出来たポットホール、断層、褶曲などが見られる。
岩畳は地質学の宝庫として自然観察の絶好の場となっている。
長瀞の美しい渓谷は地下20〜30kmの高圧化でつくられた結晶片岩から成る。
長瀞は関東山地から九州まで約800kmにわたって続く「三波川帯」の結晶片岩が観察できる所である。
渓谷は結晶片岩が隆起し、荒川の清流に磨かれて出来たものである。
岩畳は板のような剥がれ易い特徴である片理が造った地形である。
明治10年に近代地質学が日本に導入されると、翌年にはナウマン博士が長瀞を訪れた。
ナウマン博士が訪れて以来、長瀞には多くの学生や研究者が訪れるようなった。 長瀞は日本地質学発祥の地と云われている。
断崖の下をラインくだりの船が通り過ぎる。 船からの発信に答えて手を振り返す。
団体客を乗せた遊覧船が続々とやってくる。 これでは一般客を乗せる余裕は無いようだ。 どの船も、定員一杯の超満員のように見える。
対岸の崖は「秩父赤壁」と呼ばれ、南北方向の断層に沿って深く削られて出来た。
赤壁と紅葉の見事なマッチングに見取れながら歩く。 岩畳の上流の端までやってきた。
引き返すには、歩きすぎたので、上流の上長瀞駅を目指すことにする。
長瀞渓谷の赤壁
地図の中央の矢印が赤壁です <埼玉県秩父郡長瀞町井戸にて>
長瀞渓谷の紅葉を、下記の「長瀞渓谷の紅葉」のボタンをクリックして30枚のスライド写真でご覧ください。
岩畳から哲学の道を歩いて、月の石もみじ公園に到着する。
月の石もみじ公園は、名勝天然記念物長瀞の中心的なスポットである。
園には、高浜虚子の句碑があり、「ここに我 句を留むべき 月の石」と刻まれている。
石碑には1953年仲秋の建立とあり、紅葉とは無関係らしい。 高浜虚子のこの句が、この公園の名前の由来だろう。
現在、日没から午後9時までライトアップが行われている。 今年のライトアップは11月12日〜27日迄である。
「長瀞紅葉まつり2016」は11月1日30日である。 園内には「日本地質学発祥の地」の大きな石碑がある。
記念碑の岩石は「赤鉄石英片岩」と呼ばれ、この地域一帯の変成岩中に広く分布している。
岩石は白い石英を主体とし、縦の縞模様に沿って暗紫色の赤鉄鉱を挟み込んでいる。
石英と赤鉄鉱の他、微量の黒い石墨、緑色の緑泥石、光沢の有る絹雲母などを含んでいる。
天気予報と紅葉情報を熟視して、マイカーで訪れた今年最初の紅葉狩りは期待以上の絶景であった。
長瀞の紅葉を十分堪能してから、自然の博物館の前を通り上長瀞駅に向かう。
秩父鉄道秩父本線の上長瀞駅に到着する。 上長瀞駅は1916年に国神駅として開業、1928年に上長瀞駅に改称された。
上長瀞駅の一日平均の乗車人員は100人余りである。 電車が到着したので、次の駅の長瀞駅に向かう。
長瀞駅から駐車場に到着、今夜の宿の「梁山泊」へ。
月の石もみじ公園
地図の中央の矢印が月の石もみじ公園です <埼玉県秩父郡長瀞町長瀞にて>
月の石もみじ公園の紅葉を、下記の月の石もみじ公園の紅葉のボタンをクリックして31枚のスライド写真でご覧ください。