鋸山       2016年10月12日


   100mの絶壁の上に突き出た鎌首を思わせる鋸山の「地獄のぞき」

 涼しい季節になったので、鋸山登山自動車道を登って山頂駐車場へ向かう。  車を降りて、先ず、山頂にある鋸山山頂駅を目指す。 眼下に、先程の山頂駐車場が見える。  標高329mの所にある、鋸山ロープウェイ山頂駅に到着する。  山頂駅の屋上展望台から南を望むと、元名海岸や保田中央海水浴場が続き、右端の海の中に浮島が見える。  展望台から西を望むと浦賀水道が見える。 左手に山頂から明鐘岬へと尾根が続く。  露出した山肌が見える。 鋸山は凝灰岩から成り、房州石として盛んに採石された。  展望台から北西を望む。 鋸山ロープウェイが山麓から山頂へ延びている。  鋸山ロープウェイの左手に、金谷漁港が見える。 漁港の北には鋸山金谷温泉がある。  金谷漁港の右手、金谷港からは東京湾フェリーが出ている。  鋸山金谷温泉の東には、浜金谷駅があり、その東に富津金谷インターが見える。  再び山頂駐車場に戻り、日本寺の境内入口の西口管理所の改札口に向かう。
 鋸山の名所である、鋸山展望台の「地獄のぞき」や「日本一の磨崖仏」に行くには拝観料を払う必要がある。  西口管理所から東に進むと、分岐点があり、右が山頂展望台、左が金谷下山口になる。  左の金谷下山口に向かうと、北口管理所の手前に百尺観音がある。  百尺観音は昭和35年から6年の歳月をかけて、昭和41年にかつての石切場跡に彫刻完成された。  百尺観音は、世界戦争戦死病没殉難者供養と交通犠牲者供養のために発願された。  百尺観音に参拝後、再び分岐点に戻り、「地獄のぞき」がある山頂展望台へ。
 山頂展望台に登る、此処には3箇所の展望台があり、最初の展望台は休憩所を兼ねている。  最初の展望台の正面には、鋸山のシンボル「地獄のぞき」がある。  地獄のぞきは、100mの絶壁の上に突き出た鎌首を思わせる展望台である。  地獄のぞきの上に立つ、周りが柵に囲まれていて恐怖感は全く無い。  第二展望台の「地獄のぞき」から北を望むと、左に金谷の町並み、右に富津館山道路が見える。  眼下を見下ろすと、先程の百尺観音の前の広場が見える。  百尺観音の広場から右に目を移す、絶壁の間辺りに、金谷への下山道があるだろう。 「地獄のぞき」の右手にも絶壁があり、その上が第三の展望台になっている。  第三展望台に向かう、お連れさんの姿が見える。
 この辺りは全て、鋸山日本寺の境内で、18勝、36景の秘境がある。  第三の展望台の後方に、もう一つの展望台がある。  明治時代には繁栄を誇った採石跡は、奇岩・怪石ともに、南房総国定公園の遺跡の一つに指定されている。  展望台から南を望む。 元名海岸、保田中央海水浴場が続き、右端の海の中に浮島が見える。  山頂展望台からの眺望を楽しんだ後、下山道を辿り、日本寺の大仏に向かう。

     地獄のぞき 地図の中央の矢印が地獄のぞきです      <千葉県安房郡鋸南町元名にて>
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 日本一の大仏として知られている乾坤山日本寺の大仏

 山頂展望台から、石段を下ると、脇の洞窟に多くの菩薩や仏が並んでいる。  日本寺は、725年に行基によって開かれた関東最古の勅願所である。  日本寺には、良弁僧正、慈覚大師、弘法大師などの名僧が訪れ修行したと言われている。  洞窟の西国観音から少し下ると、二天門があり、大仏広場に出る。  乾坤山日本寺の大仏は、石像の総高が31mで、日本一の大仏として知られている  大仏広場では、遊園地の広場のように、多くの人が寛いでいる。
 広場に安置されている、鋸山「お願い地蔵尊」には、 お願いする人の氏名を書いた小さな地蔵さまが無数奉納されている。  この大仏は、薬師瑠璃光如来と称し、宇宙全体が蓮華蔵世界たる浄土であることを現している。  この大仏の原型は、1783年に大野甚五郎英令が三ヶ年を費やして完成した。  鎌倉大仏は総高13m、奈良の大仏が総高18mに対し、日本寺の大仏は総高31mである。  現在の大仏は、昭和44年6月に、4ヶ年にわたる復元工事により再現された。  大仏広場には、2004年1月29日に訪れた、印度のブッダガヤにある、聖菩提樹の分木が植えられている。
 日本一の大仏をじっくり拝観した後、山頂駐車場まで石段を登り戻る。 途中に、弘法大師護摩窟がある。  日本寺のパンフレットには、当山総てを鑑賞するには二日を要すると書かれている。  弘法大師護摩窟から少し登ると、不動滝があるが、雫の跡が見られる程度である。  西口管理所に到着、大仏広場からは意外と近かった。  バスが並ぶ、鋸山山頂駐車場を後にし、内房なぎさラインを走って富津岬へ。
 今年の2月4日に富津岬を訪れた時は、岬の先端にある明治百年記念展望塔は改装中で立ち入り禁止だった。  五葉松をかたちどった展望塔は関東の富士見百景に選ばれている。  今日は満潮の時間らしく、岬が海に浮かんでいるように感じる。  前回登頂できなかった明治百年記念展望塔に再挑戦する。  途中の展望台から、房総半島の内陸部へと細長く延びている富津岬を東に望む。  左手、岬の駐車場の向こうに、富津火力発電所が見える。  高さ21.8mの最上階の展望台から西を望む。  海の中に、帝都防衛のために造られた人工島の要塞の一つである、第一海堡(カイホウ)が見える。  房総半島で富士が見えるチャンスは少ない、冬の朝なら見える確率は大きいだろう。  明治百年記念展望塔を最後に帰路に就く。

   日本寺の大仏 地図の中央の矢印が日本寺の大仏です      <千葉県安房郡鋸南町元名にて>
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