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御射鹿池と蓼科湖      2015年07月20日


 東山魁夷の作品「緑響く」のモチーフとして知られている御射鹿池

 車山のニッコウキスゲ満開との情報により中央自動車道を北上、いつもの様に駒ヶ根サービスエリアに寄る。  諏訪湖サービスエリアで一服、青い湖面の諏訪湖を望む。 今日は蓼科高原に向かう、車山は明日尋ねる予定。  蓼科高原で最初に訪れたのは横谷渓谷、渓谷の入口に信玄公の「上の棒道」の要所である場所に「木戸口神社」がある。  横谷温泉に向かう途中で右折して、渋川に下ると右手に、落差30m、大河原堰の用水路である人工滝の乙女滝がある。  乙女滝から渋川の左岸の横谷峡遊歩道を上流に向かて歩き、横谷温泉旅館を過ぎると右手に落差6mの霧降の滝がある。  横谷渓谷は、2008年10月21日、八ヶ岳の乳(2352m)登山の帰りに寄って以来7年ぶりの訪問であった。
 今回は、横谷渓谷遊歩道は霧降りの滝で引き返し、メルヘン街道を横谷観音展望台へ向かい。  横谷観音入口で右折すると展望台がある。  横谷観音展望台からは、右に北アルプス、中央に中央アルプス、左に南アルプスが望め、立派な展望台を造った気持ちが分かる。  展望台から渋川に下る遊歩道を少し歩くと、小さな祠がある。 横谷聖観世音菩薩を祀っている御堂である。  観音堂の前からも、南北と中央のアルプスが見えるが、ここから、眼下に渋川に架かる王滝が望める。  落差20mの王滝の滝頭が見下ろされるが、滝壺は見えない。
 横谷観音展望台からメルヘン街道を下り、川下で渋川を渡って、御射鹿池に向かう。  御射鹿池は、2004年7月20日に車山周辺を歩いた時に泊まった「渋御殿の湯」に行く途中にある。  御射鹿池は日本画家の東山魁夷の1927年の作品「緑響く」のモチーフとして知られている溜池で、溜池100選に選定されている。  再びヘルメン街道に戻り、別荘地を横断してビーナスラインに入り、北側から蓼科湖北岸の駐車場へ。  蓼科湖を最初に訪れたのは、半世紀以上も前で、その時は賑やかであった湖半も今は訪れる人は少ない。  湖の中に設けられた桟橋から、リゾート施設が集まった北岸を望む、背後に、2003年9月15日に登頂した蓼科山が見える。   蓼科湖は湖面の標高は1250m、周囲約1km、面積は0.08平方kmの人造湖の溜池である。  1952年に冷水を温めてから分流するための温水溜池として完工した。  湖の直下の円筒分水により、湖水を滝の湯堰に9割、久保田堰に1割分水している。  湖畔を歩き、湖の東北側にある蓼科高原芸術の森に向かう。

  御射鹿池   地図の中央の矢印が御射鹿池です      <長野県茅野市豊平にて>
横谷渓谷と御射鹿池の風景を、下記の「横谷渓谷と御射鹿池」のボタンをクリックして32枚のスライド写真でご覧ください。  



 無料開放された蓼科高原芸術の森彫刻公園

 蓼科湖の湖畔を散策してから、隣接する蓼科高原芸術の森彫刻公園に向かう。  園内に入ると、先ず、ゴッホのアルルの吊橋の様な橋が目に付く  芸術の森彫刻公園は入園料が1000円の有料施設であったが、現在は無料開放されている。  園内に設置された彫刻を見ながら歩く。 子供達は何を夢見ているだろうかのコメントがある、 峯田義郎の「湖水の午後」、北村西望の「世界連邦平和像」、北村西望の「華吹雪」、 平野富山(フザン)の「よろんこ」、山口直邦の「想」など見ながら公園の中を歩く。
 蓼科高原芸術の森彫刻公園はリゾートホテル蓼科の有料施設であったが、 2012年の夏から市が維持費を半額負担して無料開放された。  北村西望の「笑う少女(喜ぶ少女)」、北村西望の「母子像」など、この公園は北村西望の作品が多い。  彫刻家の北村西望は、長崎の平和公園にある座像「平和記念像」の作者として知られている。   今までは、入園者の殆どがホテル利用者に限られていたが、無料開放されてからは入園者が増えたと云う。
 更に、静かな何気ないポーズの中に、内面的な動きを表出したとのコメントが書かれた 雨宮敬子の「東雲」や宮田卓二の「蒼い風」を眺めて歩く。  公園内には66点の彫刻の他、噴水なども整備されていて、市が維持費の半額の年間1千万円を負担している。  公園内は、芝生広場だけでなく、森など三万七千平方米の敷地を有している。  北村西望の「若き日の母親」、1926年の作品である 北村西望の「建国の雄姿」が続く。  芸術の森彫刻公園を所有しているホテルは、数年前に経営者が替わったらしい。  芝生広場に戻り、東屋で一服、来園者は3月と7・8月に集中し、その他の月に訪れる観光客は少ない。  市の援助により辛うじて維持されているこの公園は、賑やかだった往時の面影を今に伝えている
 辻畑隆子の「雨が風になるとき」、西望の3歳の長男北村治禧がモデルの、北村西望の「将軍の孫」の次に、、 獅子と虎が並んでいる。 共に北村西望の作品で、後の獅子が「咆哮」、前の虎が「青風」である。  虎の後に、入園時に見た吊橋があり、園内を一周したことになる。 蓼科湖を離れて今夜の宿の、 大自然と野天風呂が売り物の蓼科グランドホテル「滝の湯」に向かう。  ホテルの部屋の前には、滝の湯川の渓流が音を立てて流れている。  ホテル自慢の渓流を望める野天風呂に入って汗を流す。  夕食はバイキングであったが、内容の質の高さに満足する。

  芸術の森彫刻公園   地図の中央の矢印が芸術の森彫刻公園です      <長野県茅野市北山にて>
蓼科湖と芸術の森彫刻公園の風景を、下記の「蓼科湖と芸術の森彫刻公園」のボタンをクリックして30枚のスライド写真でご覧ください。  

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