利尻マリンホテルにて、花の浮島利尻・礼文の旅の2日目の朝を迎える。
明け方まで降っていた雨がやっと止む。
ホテルの背後にはぺシ岬があり、先端に鴛泊灯台の頭が見える。 雨天で展望台に登るのを諦める。
ホテルの前の鴛泊港の向こうに、利尻山を望むも全て雲の中である。
利尻島観光に出発、最初に訪れたのは利尻礼文サロベツ国立公園の姫沼園地、
沼の周りは雲に包まれて、単なる溜池程度だが、雨も上がったの沼の周りは一周する。
姫沼は大正6年に点在する小沼と湧水を利用して造られた湖で、ヒメマスを放流したことから姫沼と名付けられた。
姫沼のシャッターポイントは、湖面に映る利尻山を背景に記念写真を撮ることであるが、今日は残念。
姫沼から道々108号沓形仙法志鴛泊線を走って、オタトマリ沼に向かう、背後にペシ岬が見える。
天気予報は曇り空だったが、オタトマリ沼が見えだしたら、青空が広がって来た。
オタトマリ沼に鏡写しになった山容は利尻の代表的な景観のひとつと云われているが、今日は利尻山は全く姿を見せない。
オタトマリ沼、三日月沼を含むこの周辺は沼浦湿原と呼ばれている。
近くの南東の方向にある沼浦展望台からの眺めが、「白い恋人」のパッケージに使用されている。
オタトマリ沼にも、30分程で一周できる散策路があるが、今回はツアーなのでパス。
それにしても、利尻山の無いオタトマリ沼は歩の無い将棋と同じだ。
制限時間一杯まで粘ったが、利尻山は遂に裾野も見せなかった。
先に、オタトマリ沼を訪れた息子が、綺麗に撮られた逆さ利尻富士の写真をスマホに送ってきた。
余生を考えれば、再びこの地を訪れるチャンスは無いので、息子の写真を拝借する。
心残りのオタトマリ沼を離れて、次の観光地の仙法志御崎公園へ向う。
オタトマリ沼
地図の中央の矢印がオタトマリ沼です <北海道利尻郡利尻富士町鬼脇にて>
オタトマリ沼の風景を、下記の「オタトマリ沼」のボタンをクリックして33枚のスライド写真でご覧ください。
沓形仙法志鴛泊線を南に走る、利尻島は往時は鰊漁が盛んで、海岸には生簀の跡が見られる。
仙法志御崎灯台が見えて来た、灯塔高12.6m、灯火高29mで1971年10月に初点灯の小型灯台である。
利尻島の最南端にある仙法志御崎公園に到着、利尻富士は裾野だけ見せる。
仙法志御崎から元村の海岸を望むと、利尻山から流れ落ちた奇岩・怪岩が連なっている。
岬には、仙法志御崎海岸と書かれた石碑があり、ハマナスの花も咲いている。
仙法志御崎海岸に下りると、アザラシプールがあり、ゴマフアザラシが泳いでいる。
利尻富士は諦めて、仙法志御崎からフェリー乗り場の沓形港に向かう。
仙法志漁港を過ぎると、久連の海岸があり、いつくしま弁天宮の鳥居と小さな祠が見える。
弁天宮の北には、寝熊の岩があり、後姿をした黒い熊が海を見ながら寝ているように見える。
寝熊の岩の更に北に、奇岩の人面岩がある、頭の部分に鉢巻を施し、確かに人の顔のように見える。
沓形港のフェリーターミナルに到着、フェリーの「サイプリア宗谷」に乗船して、礼文島の香深港まで行く。
香深港に接近、左端に今日の宿である三井観光ホテルが見えて来た。
礼文島に上陸、香深港のフェリーターミナルを出て宗谷バスに乗り、昼食場所の金田の岬を目指す。
道々40号礼文島線を北上すると、1948年5月9日に観察が行われ、
礼文島を覚える機会となった日食観測記念碑がある。
仙法志御崎公園
地図の中央の矢印が仙法志御崎公園です <北海道利尻郡利尻町仙法志にて>
仙法志御崎公園の風景を、下記の「仙法志御崎公園」のボタンをクリックして31枚のスライド写真でご覧ください。
金田の岬に来ると、風が強く雲が吹き飛ばされ青空が突然広がった。
昼食は岬の先端にある、船泊漁業協同組合の直営施設の「あとい食堂」で食べる。
出されたものは、組合員が獲ってきた、海栗、イクラ、牡丹海老の三色丼である。
あとい食堂の横に、金田の岬の標識が立っている。
金田の岬は礼文島の北東端にある岬で、岬の先端の丘の上に灯台が立っている。
岬の北には日本海が広がっている、この辺りは風が強く、常時、波が荒立っている。
岬の西側は船泊湾になっていて、スコトン岬が北へ延びている。
バスの出発まで未だ時間があるので、河岸段丘の上に登って見る。
河岸段丘の上から宗谷海峡を望む、左にトド島が見える。
原野の異常な風景に圧倒されたが、ここが、今は休止中の礼文空港跡地であることが分かり納得。
南の方向の遥か後方に白い屋根のドームが見える、
この建物は標高167mのオションナイ山にある陸上自衛隊礼文分屯地のものだろう。
金田岬灯台は塔高12m、灯高27m、初点灯1953年である。
この灯台は、余程の灯台マニアでないと訪れる無いだろう。
屋根がカラフルな宗谷バスの周りに人が集まり出したので、河岸段丘を下る。
金田の岬
地図の中央の矢印が金田の岬です <北海道礼文郡礼文町船泊村にて>
金田の岬の風景を、下記の「金田の岬」のボタンをクリックして34枚のスライド写真でご覧ください。
金田の岬にある「あとい食堂」で昼食を済ませた後、浜中から西上泊の澄海岬に向かう。
澄海岬は島の西海岸に連なる断崖を展望し、足元に澄んだ海を見下ろす絶景の地と云われている
海岸の駐車場から澄海岬に登る坂の途中から、西上泊の漁港が見える、海の青さが眩しい。
港の向こうに、西泊海岸が広がる。 坂を登りきると、眼下に北側の入江が見えて来た。
入江の東側の断崖は恐竜の背の様に鋭く尖り、稲穂の埼へと続いている。
入江の向こうに、海に突き出したゴロタ岬の最高峰、標高180mのゴロタ山が顔を出す。
島内でこの澄海岬や、北に見えるゴロタ岬、スコトン岬、トド島の周辺は玄武岩から出来ている。
西上泊海岸から南に続く海岸線は、礼文島の基盤の古い堆積岩が隆起して出来た。
澄海岬一帯は、西上泊園地として整備されており、近くに、礼文敦盛草の群生地がある。
澄海岬には、北の展望台の他、南にも展望台がある。
澄海岬展望台から西方向、岬の先にある岩礁の「岡田の崎」を望んでから、お花畑に向かう。
西上泊から船泊湾に沿った船泊港利礼公園線に出て、江戸屋から尾根道に登ると「銭谷五兵貿易の地」の碑が立っている。
碑の前から東を望むと江戸屋の漁港があり、左端に、白波に囲まれたゴメ島が見える。
江戸屋の集落の東には、船泊湾が円弧を描いて、金田の岬まで延びている。
この辺りは高山植物の集落地である、礼文島には約300種類の高山植物の群落がある。
花を見ながら遊歩道を歩く。
「レブンシオガマ」「レブンハナシノブ」「エソカンゾウ」「ハマナス」などが目に付く。
先方に、待機しているバスが見える、岬の西側が見えて来た。 先端が見える辺りは鮑古丹だろう・
地元の人の姿は全くない丘の道に、大勢の観光客が歩いている、バスに乗って岬に向かう
澄海岬
地図の中央の矢印が澄海岬です <北海道礼文郡礼文町船泊村にて>
澄海岬の風景を、下記の「澄海岬」のボタンをクリックして44枚のスライド写真でご覧ください。
銭谷五兵貿易の地から尾根道を通って、
利尻礼文サロベツ国立公園の代表的な景勝地であるスコトン岬に向かう、海の中にトド島が見える。
スコトン岬に到着。 岬から東を望むと船泊湾の向こうに、昼食を頂いた金田の岬が見える。
南東には白浜の漁港が広がっている。
北北東には海の中を岩礁が飛び石の様に連なっている、最後の岩礁がマンジュウ岩だろうか。
真北に標高44mのトド島が見える、左手前の岩礁がタタキ島だろう。
西岸の向こうには、日本海が広がっていて島影も無い。
前方に展望台が見える、そこが観光客が行けるスコトン岬の先端である。
この辺りは年中風が強いが、お陰で雲が吹き飛ばされて青空が広がっている。
岬の先端にある展望台へ向かう。
岬へ向かう階段の途中に右手に下りる道があり、礼文島北端の民宿「スコトン岬」がある。
最北限の地スコトン岬に到着、宗谷岬が最北端の地であるので、最北限と云う苦しい表現を用いている。
スコトン岬から西北を望む、ガイドの案内でサハリンを確認できた。
岬から北を望むと、正面にトド島が見える、島の西端の標高44mの高台に灯台が立っている。
積丹半島の神威岬で神威岩を眺めたが、この風景も積丹ブルーに比肩する絶景だ。
岬の景色を堪能したので、駐車場の前にある高台に向かう、
左手には民宿「スコトン岬」の屋根、海の中にゴメ島も見える。
スコトン岬のスコトンは片仮名で書かれているが、東海岸に漢字で「須古頓」と書かれる集落がある。
出発前の一時、観光おみやげ店「スコトン」で、スコトン岬の風景を楽しみながらソフトクリームを味わう。
ホテルに向かう途中で、起登臼にある、船泊漁業協同組合経営の「うにむき体験センター」に寄る。
生身の海栗を試食する体験コーナーがあったが、趣味に会わず不参加。
体験センターから起登臼川を渡って、礼文島線を南下すると、間もなく、
礼文島の文字を初めて知った日食の時の「日食観測記念碑」がある。
礼文島の中心地の香深に入り、今夜の宿である三井観光ホテルに到着する
ホテルの部屋の窓からは、香深港が見え、山頂を雲れ覆われた利尻富士が見える、
明日も午前中の天気は厳しいらしい。
スコトン岬
地図の中央の矢印がスコトン岬です <北海道礼文郡礼文町船泊村にて>
スコトン岬の風景を、下記の「スコトン岬」のボタンをクリックして35枚のスライド写真でご覧ください。