徳島グランヴィリオホテルにて、南東四国旅行の最初の朝を迎える。
ホテルの部屋からは、新町川に繋がれたヨットや川岸のみなと公園が朝日に照らされて鮮やかに見える。
昨日予約した、千羽海岸クルーズに参加するために、日和佐町へ。
クルーズの前に、標高70mの山頂の日和佐城址に建つ白壁の日和佐城に上る。
城は1978年に勤労者野外活動施設として建てられたもので、歴史的な関連性は何も無い。
展望室に上がると、奥潟川と日和佐川が流れる日和佐の街並みが一望できる。
うみがめマリンクルーズに確認電話をしたら、乗船場所は、目の前に見える海岸だとのこと。
右に目を向けると、市街地の向こうに、群青に輝く日和佐港の綺麗な海が見える。
クルーズに大いに期待して海岸に下る。
日佐和城
地図の中央の矢印が日佐和城です <徳島県海部郡美波町日和佐浦にて>
日佐和城周辺の風景を、下記の「 日佐和城 」のボタンをクリックして24枚のスライド写真でご覧ください。
予めインターネットで調べて申し込んでおいた、美波町の日和佐漁業者会が行っている
「うみがめマリーンクルーズ」に参加するために、日和佐港へ。
観光船と云うより、漁船に乗船する観光客は、他にペア1組だけのこじんまりとしたクルーズである。
元気な女性のガイドを伴って出発、赤い灯台を過ぎ、港外に出ると左手に立岩がある。
左手に、えびす洞、恵比寿浜、阿瀬比ヶ鼻を見ながら南へと右折すると、右手に指ノ鼻の岬、沖には平家岩がある。
この辺りは、室戸阿南海岸国定公園になっていて、日和佐港から千羽海崖まで延びる海岸線は日和佐浦と云われている。
前方に、穴が開いた岩が見えてきた。 波浪による侵食で形成された通り岩である。
この岩の中を通り抜けるのが、クルーズの売り物で、
ガイドの話では、今日は風が強いので、通り抜けるのは無理だとの説明があったが、
船頭の判断で通り抜けを決行し、無事、通り抜けることが出来た。
通り岩
地図の中央の矢印が通り岩です <徳島県海部郡美波町日和佐浦にて>
日和佐港から通り岩までの千羽海崖の風景を、
下記の「 千羽海崖 1 」のボタンをクリックして38枚のスライド写真でご覧ください。
通り岩を通り抜け、垂直の絶壁が2kmほど続く千羽海崖に沿ってクルーズ船は更に南下する。
千羽海崖では至る所に海蝕による洞穴が見られ、外洋の荒々しさを肌で感じる。
クルーズのUターン地点である外牟井の浜に到着、この浜へは、海崖の上を走る南阿波サンラインからも来ることが出来る。
バブルの時期は観光地として大いに賑わったが、今は訪れる人も少なく、寂れていると云う。
岩礁の上で頑張っている釣り人を見ながら、スタート地点の日和佐港沖まで戻り、立島の横を通ってえびす洞に向かう。
左手にはウミガメの産卵地として名高い大浜海岸があり、徳島県水産試験所や国民宿舎うみがめ荘の建物が見える。
ホテル白い灯台の前を過ぎると、えびす洞に接近し、右手に、恵比寿浜や阿瀬比ヶ鼻が見える。
52mの岩山の中にある幅が32m、高さ31mの海蝕洞は徳島県最大である。
恵比寿洞の見物を最後に、うみがめマリンクルーズを終え、日和佐港に帰着、個人旅行でしか味わえない貴重な体験であった。
外牟井の浜
地図の中央の矢印が外牟井の浜です <徳島県海部郡美波町山河内にて>
外牟井の浜とえびす洞の風景を、下記の「 千羽海崖 2 」のボタンをクリックして38枚のスライド写真でご覧ください。
千羽海岸クルーズの後は、室戸阿南海岸国定公園の奇勝「えびす洞」へ。
えびす洞は大浜海岸と恵比寿浜の間に突き出た半島で、52mの岩山になっていて、
山頂には、恵比寿洞神社が祭られ、展望台もある。
恵比寿浜海水浴場の前に広がる海の青さに圧倒されなから、山頂に登り、神社に参拝する。
展望台からは、東に立碆や阿瀬比の鼻、西に大浜海岸、南に日和佐城や千羽海岸が見える。
海岸に下りて、先ほど遊覧船から眺めたえびす洞を覗き、右回りに歩いて、
洞の裏側からも覗いてから、四国第23番札所の薬王寺へ。
女厄坂33段、男厄坂42段を登ると、行基が開いた薬王寺の本堂がある。
大師堂、地蔵堂、霊牌堂、瑜祇瑜塔と順次参拝してから、社務所で納経帳を講入する。
四国霊場第23番札所の薬王寺が四国巡礼のスタートになった。
えびす洞
地図の中央の矢印がえびす洞です <徳島県海部郡美波町日和佐浦にて>
えびす洞を、下記の「 えびす洞 」のボタンをクリックして34枚のスライド写真でご覧ください。
薬王寺参拝後、千羽海岸の上を走る南阿波サンラインへ。
往時には有料道路だったが、今は車が全く走っていないスカイラインを進むと、外ノ牟井海岸が見えてきた。
先程、うみがめマリンクルーズで海から眺めた入り江である。
浜辺に立ち、入り江の景色を眺めてから、第一展望台へ。
展望台には、室戸阿南海岸国定公園日和佐浦の標識と新日本観光地百選入選「千羽海岸」の標識がある。
再び、明丸海岸に下りる。 浜辺には南阿波サンラインモビレージの建物がある。
往時には賑わったこの浜辺も、今は人影も無い。 海の色だけが昔からの美しさを示している。
明丸海岸の東にある入り江に立つ第二展望台があり、大島が見える。
最後に、第四展望台に寄るも、大島が見えるだけでめぼしい物は無い。
宍喰町に入ると、道の駅「宍喰温泉」がある。 前の海岸に出ると、北側に、海に突き出た乳ノ崎が見える。
南を見ると、水床湾が広がり、今夜の宿の入り江が見える。
水床トンネルを潜って、竹ヶ島に寄ってから、水床湾のシンボルである水床奇岩を眺める。
阿波の松島と云われている、シシケ碆、鹿子居島、サビ島、ウバエ島、鈴碆、四島が浮かぶ青い海を最後に、
今夜の宿に向かう。
水床湾
地図の中央の矢印が水床湾<です <徳島県海部郡海陽町宍喰浦にて>
南阿波サンラインと水床湾の風景を、下記の「 南阿波サンラインと水床湾 」のボタンをクリックして34枚のスライド写真でご覧ください。