玉造温泉の玉井館にて、出雲での3日目の朝を迎える。
清少納言が枕草子にて、名湯として、有馬温泉、榊原温泉とともに玉造温泉を挙げている。
玉湯川に架かる宮橋を渡ると、出雲国風土記に記された古社である玉作湯神社の鳥居がある。
玉作神社は温泉療法の神である大国主命と温泉守護の神である少彦名命を祀っている。
宿を出て、今日の最初の目的地である地蔵崎へ向う。
地蔵崎は出雲風土記に収められた日本神話で、「美保之崎(三穂の埼)」と云う名称で登場する。
国引き神話では、三穂の埼は出雲国の創始者八束水臣津野命(大国主命)が、
石川県珠洲市と考えられる「高志の都都の三崎」から切り取って引いてきたと云われている。
美保関灯台は、1898年に地蔵崎灯台として建設された石造りの灯台で、山陰地方で最古の灯台である。
又、近代化産業遺産として指定され、登録有形文化財になっていて、「世界灯台100選」にも選ばれている。
美保之崎
地図の中央赤い「+」印が神社の場所です <島根県松江市美保関町美保関にて>
美保之崎の風景を、
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地蔵崎の帰りに、出雲神話の国引きの舞台となった美保神社に寄る。
毎年5月5日に事代主命とその御后の御神霊を御崎の島から迎える神迎神事が行われる。
美保神社は恵比寿様の名で知られる事代主命を祭り、全国のえびす様の総本宮である。
拝殿の後ろにある本殿は、大社造の社殿2棟を並列につなぐ美保造りである。
美保神社から仏谷寺まで、美保関青石畳通りがあり、与謝野晶子、高浜虚子、島崎藤村も訪れた。
青石畳通りの終点には、隠岐に配流された後鳥羽上皇や御醍醐天皇の行在所となった仏谷寺がある。
境内には、この地で無くなった八百屋お七の恋人の吉三の墓もある。
美保神社の前に広がる美保関漁港では、事代主の死と再生を象徴する祭りである「青柴垣神事」や
国譲りの諾否を問う使者を乗せた「熊野の諸手船」を再現した「諸手船神事」が行われる。
境水道から北上し、島根半島の海岸を走り、片瀬漁港、千酌湾、大芦の洗たく岩などの絶景を楽しむ。
美保神社
地図の中央赤い「+」印が美保神社の場所です <島根県松江市美保関町美保関にて>
美保神社を、
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宍道湖畔にある道の駅「秋鹿なぎさ公園」に寄ってから出雲へ。
参拝前に、島根県立古代出雲歴史博物館へ。
お目当ては、荒神谷遺跡出土の銅剣と加茂岩倉遺跡出土の銅鐸である。
館内には、神原神社古墳出土で重文に指定されている三角縁神獣鏡も展示してある。
受付で、ボランティアガイドを特に申し込み、説明して貰う。
館内に入ると、本殿を支えていた「宇豆柱」が出迎えて呉れる。
高さ48mの巨大建造物の存在の可能性が大きくなった。
出雲大社は正面から入ると、長い松並木参道が続く。
両側には、大国主命の「幸魂・奇魂」を再現した2つの像、大国主命と白兎の像などがある。
銅鳥居を潜ると、大戦後に建築された、最大の木造神社建築である拝殿がある。
八足門と改修中の出雲大社本殿や末社十九社本殿に参拝する。
八足門前に、2000年に発見された心の御柱、側柱、宇豆柱の場所を占める3つの円形の図形が画かれている。
出雲大社の横にある、出雲大社神楽殿に寄ってから、神話の舞台である「稲佐の浜」に寄る。
出雲大社
地図の中央赤い「+」印が出雲大社の場所です <島根県出雲市大社町杵築東にて>
出雲大社の風景を、
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稲佐の浜から日御碕へ。 最初に、白い日御碕灯台が目に入る。
出雲日御碕灯台は東洋一と讃えられ、「世界灯台100選」の一つにも選ばれている。
灯台の周りには、遊歩道「灯台と夕日の小径」が設けられている。
国立公園の絶景の観光地にも拘わらず、辺境の地で訪れる人も無く、我々以外に人影は見られない
ウミネコの繁殖地として、天然記念物に指定されている経島を見てから、出雲風土記にも見られる古社の日御碕神社へ。
日御碕神社の朱塗りの社殿は桃山時代の面影を残す権現造で、上の宮と下の宮がある。
伊勢神宮が「日の本の昼を守る」に対し、日御碕神社は「日の本の夜を守れ」との勅命を受けた。
神社では、ワカメの豊漁と海上安全を祈願する「和布刈神事」が行われる。
海岸に出て、日御碕港から経島を眺めてから、今夜の宿である、三大美人の湯の「湯の川温泉」に向かう。
日御碕
地図の中央赤い「+」印が日御碕の場所です <島根県出雲市大社町日御碕にて>
日御碕の風景を、
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