日本滝100選の八淵滝
2005年10月19日
岩場と鎖場が続く八淵滝の回遊路(左)
国道161号線から県道296号畑勝野線に入り、鴨川に沿って進むと上流にガリバー青年旅行村がある。
係の人によると、ガリバー村は可愛い小人や動物たちのモニュメントなどがあり、お孫さんを連れてくると
大変喜ばれると言う。
八淵滝へはこの先車は通行止めになっているので、ガリバー村の駐車場に車を止めて歩くことになる。
終車場の横の道路上で、最近テレビで話題の尻が縞模様の大きな蜂が2匹飛んでいる。
どう見ても例の雀蜂に見えるので、係の人に尋ねたら、「この辺りは自然が豊富ですので」との返事が返ってきた。
八淵滝は武奈ヶ岳北東に端を発する鴨川源流に架かる八つの淵からなり、「日本の滝100選」の一つに数えられている。
ガイドブックによると、滝とガリバー青年旅行村とは白樺林の遊歩道でつながっているとある。
軽い気持ちで、トレッキングシューズを履き、最初の「魚止の滝」に向かったら、滝への進入路の分岐点で初級者は進入禁止、
中級者以上に限るとの表示もあったので、駐車場まで引き返し、服装も着替え、登山靴にステッキと万全の状態で再出発する。
最初の「魚止の淵」から「障子ヶ淵」までは何とか行けたが、中級者以上に限るとの明示がある「障子ヶ淵」を横切り、
対岸に向かう岩場は流石に厳しく、途中で立ち往生することを恐れ、先程の分岐点まで引き返す。
八淵の滝 地図の中央「+」印が滝の場所です
<滋賀県高島市にて>
八淵淵で一番優美な貴船の滝を背景に(右)
3番目の「唐戸の淵」は全く近づけない。
分岐点から、ハイキングコースを歩くと、4番目の「大摺鉢」に出る。 ここまではトレッキングシューズで来られるが、
結局、ハイキング気分で来られる滝は八淵の内でこの一つだけであった。
岩に埋め込まれたこの字型の鉄枠を頼りに登ると、「大摺鉢」の直ぐ上に「小摺鉢」がある。
岩場を更に進むと、滝壺の周りが屏風のような岩壁に囲まれた「屏風ヶ淵」に出る。
多段になって流れ落ちる「屏風ヶ淵」を横目に見て更に上流に向かうと、八淵滝で愁眉の「貴船ヶ淵」がある。
落差25mの貴船の滝は折からの雨で増水し、一段と優美な姿を見せている。
この滝に近づくには、鎖場を降り、川の上に張られたロープを頼りに谷を渡り、再度、梯子や鎖の岩場を登る。
滝頭の前面から眺める滝も壮観である。
貴船の滝の上流には最後の八番目の「七遍返しの滝」が有り、更に山道を進んだが先程まで見掛けた人影は
全く跡絶え、先程の鎖場を今度は下ることも考えて、最後の滝は諦めて引き返す。
太陽も西に傾き、この時間で、鎖場を降りるのは私たちだけであった。
大摺鉢を通りすぎ、ハイキングコースに辿り着いてホッとしていたら、首に巻いていたタオルに違和感を感じたので、
思わず、手で払い除けたら、大きな蜂が地面に落ちた。
それを見て、「ぞっと」なり、足早に駐車場に戻った。
八淵の滝の写真
<滋賀県高島市にて>