園原の箒木
2001年7月8日
源氏物語に出てくる園原の箒木(左)
源氏物語の桐壺の巻に続く「箒木の巻」に紫式部が「箒木の心を知らで園原の
道にあやなく まどいぬるかな」と云う古歌を引用しいるが、平安時代に京都の公家社会では
園原の箒木の存在は一般に広く知れ渡っていたらしい。箒木とは桧の老木で、幹が二俣に分かれていて、
その先が広がって箒のように見えたところから箒木と呼ばれたらしい。
現在見られる箒木は何代か引き継がれたもので、東山道最大の難所の神坂峠の手前にある。
こんな僻地が平安時代に良く知られていたことに感銘し、更級日記に出てくる宮路山の紅葉を思い出した。
帰りに、最近オープンした昼神温泉の「湯ったりーな」に寄るも、お湯の汚れにがっかりする。
<長野県阿智村にて>