霊 鷲 山         2004年1月28日


西日で赤く染まった霊鷲山(左)

 かって三蔵法師も訪れたという、マガダ国の首都である王舎城(ラージャガハ)は 現在ビハール州のラジギールである。 国王ビンビサーラはお釈迦さんに深く帰依し、 霊鷲山で説法するお釈迦さんに面会するために、ビンビサーラ王の道と呼ばれる 山頂への参道を造ったと云われている。

 ブッダガヤを訪れる観光客はあっても、ここ霊鷲山(グリドラ・クーラ)まで足を延ばす旅行者 は殆どいない。 参道を登って行くと、西日で赤く染まった霊鷲山が目の前に現れ、 山頂近くの香室跡のレンガが見えた。

  <インド・ラージギル>



霊鷲山山頂付近の香室跡から夕日に向かって読経をする(右)

 ビンビサーラ王の道を登ると、山頂付近の崖の上に造られたレンガ積みの祠堂(香室)跡があり、 お釈迦さんが好んで、ここに逗留され、しばしば説教をされたという。 その香室跡で、西の山に 沈む西日を拝みながら、読経をする。 

 香室跡の背後には、山頂らしき、やや小高い丘がある。 登山者の心理から山頂を目指したが、 足跡は直ぐに消え、人が踏み込みがたい岩場になる。 後ろから、現地の人に、「虎が出るから 下りてこい」と大声をかけられ、山頂に立つことは諦める。

<インド・ラージギル>

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21世紀からの山歩き