タクティ・バイ       1998年6月19日


 アショーカ王の碑文(左)

 ペシャワールを発って、最初は、アショーカ王の碑文を尋ねて、 イスマラバードから270km離れた、シャーバーズ・ガリへ。
 未舗装の細い道を歩きて、碑文が刻まれた岩のある丘へ。  間もなく、現地の子供たちに囲まれ、大人たちも次々と寄ってくる。
 歴史的には、価値ある碑文も、観光地としては魅力に乏しいらしく、我々以外の観光客の姿は無い。  紀元前3世紀頃に、カローシューティ文字が書かれた岩は、煉瓦で枠どられ、簡単な屋根に覆われている。
 この文字は1837年以降に解読され、碑文の内容は法の尊厳を説いている。  イスマラバードから310km離れた、次の訪問地の世界遺産のタフティ・バイへ。
 シャーバーズ・ガリ  地図の中央のがシャーバーズ・ガリです              <パキスタン シャーバーズ・ガリにて>
 アショーカ王の碑文を、  下記の「アショーカ王の碑文」のボタンをクリックして、28枚の写真でご覧ください。


 ガンダーラの山岳仏教寺院の代表のタフティ・バイ寺院遺跡(左)

 涸谷を渡り、ジグザクの石段を150mほど登ると、山岳寺院の壁が見えてくる。
 この寺院は紀元1世紀から7世紀の間に建立された。  世界遺産にも拘らず、観光客の姿は見えず、只、二人のご婦人を連れた一組の家族に有ったに過ぎなかった。
 寺院は建立当時は白い漆喰で覆われていたので、所々に昔の漆喰の白い壁が残っている。  寺院は北に僧院、中央に中院、南に塔院がある。  塔院の中央に四角形のストゥーパの基壇があり、東南西の三方向が礼拝堂で囲まれている。
 丘の上に登ると、僧院の建物の遺跡に加えて、ガンダーラ平野も望むことが出来る。  岩陰で座っていた男が、笛を吹いていたが、我々のために吹いて呉れたのだろう。  何故ならば、我々以外には人影一つないのだから。
 タフティ・バイを出て、標高835mのマラカンド峠に向かう。
 タクティ・バイ寺院  地図の中央の建物が寺院です              <パキスタン タクティ・バイにて>
 タフティ・バイ寺院を、下記の「タフティ・バイ寺院」のボタンをクリックして、48枚の写真でご覧ください。


 ミンゴーラのバザールで寛ぐ親子(左)

 ガンダーラのタフティ・バイからスワートへの道には、マラカンド峠がある。
 峠からガンダーラ平野を眺め、山道を下るとスワート川流域に出る。  川沿いの道を遡り、バリコットから10km程来ると、突然、巨大なストゥーパが現れる。
 直径13m、高さ27mの石積みのシャンガルダールの巨大ストゥーパだ。  ここでも、子供たちが集まってくるが、物乞いではなく、異国人の見物が目的らしい。
 シャンガルダールから1.5kmほど来ると、ガレガイの摩崖仏がある。  直ぐ近くのウデグラムはアレクサンダー大王に攻撃された記録があると云う。  スワート随一の都会であるミンゴーラに到着。
 バザールを散策するが、見かけるのは、全て男子で、女の子の顔を見るのは極稀である。  この旅で初めて見つけた本屋に並んだ本は全てコーランであった。
 今晩宿泊する、ペシャワールから、220km奥の、サイドシャリフのスワット・セリーナ・ホテルに到着する。  
 ミンゴーラのバザールがある繁華街  地図の中央がバザールがある繁華街です              <パキスタン ミンゴーラにて>
 ミンゴーラの風景を、  下記の「ミンゴーラ」のボタンをクリックして、42枚の写真でご覧ください。

シルクロードを歩く