青梅塩船観音寺      2017年5月11日


    盛りが過ぎても未だ見応えがある塩船観音寺のツツジ

 塩船観音寺のツツジが未だ見頃であるとの新聞記事に釣られて、JR青梅線の東青梅駅へ。  仁王門の右には「別格本山 国宝塩船観音」の大きな石柱が立っている。  切妻造、茅葺の仁王門は室町時代後期頃の建立の重要文化財である。  仁王門を潜り参道を進む。 仁王門横の国宝表示は、旧国宝で現在の地位置づけは重要文化財である。  室町時代後期頃に造られた旧国宝(重要文化財)の阿弥陀堂がある。  阿弥陀堂は桁行2間、梁行1間の身舎の周囲に庇をめぐらした形式の建物である。  石段に突き当たる。 両側に東京都天然記念物である、観音寺の2本の大杉「夫婦杉」がある。  石段を登ると、左手に剣道広場があり、奥に、薬師堂がある。  右手の石段を登ると、室町時代後期頃の建立の塩船観音寺の本堂がある。  本堂は寄棟造妻入、茅葺、桁行5間、梁行5間で重要文化財に指定されている。
 塩船観音寺は真言宗醍醐寺を総本山とする別格本山で、大悲山観音寺と称している。  塩船観音寺には20種余りの品種のつつじが2万本ほど植樹されている。  本堂の左の坂道を登っていくと、左手に招福の鐘がある。  招福の鐘は奉納料百円を支払えば誰でも撞くことが出来るので、挑戦する。  南無観世音菩薩と三回唱えて鐘を一打すると数々の災厄・病気などの悩みを消滅してくれる。  招福の鐘の西側には、つつじ園が広がっている。  つつじ園は周囲の地形が小丘で囲んだ盆地状になっている。  北の丘には、塩船平野観音が立っている。  盆地の地形が船に似ていることから弘誓の舟になぞらえられた。  弘誓の舟は、仏が衆生を救おうとする大きな願いの舟である。  つつじ園の船底には、観音池や護摩堂、本坊がある。  天平年間(729-749)に僧行基菩薩がこの地形を塩船と名付けたと伝えられている。
 北の丘の上から、塩船平和観音立像がつつじ園を見下ろしている。  つつじ園を囲む丘の上の遊歩道を、東から登り、北の観音像を拝み、西の坂を下る  塩船観音寺のつつじ祭りは、4月中旬から5月上旬にかけて行われる。  未だ見頃であるとの新聞の報道に釣られてやってきたが、やっぱり盛りは過ぎていた。  今日は既に花の盛りは過ぎていたとのことで、300円の入園料が200円に割引されていた。  祭りの期間中ということで、花弁すら落ちていないのに入園料を徴収した高遠の桜と比べて良心的であった。  塩船観音寺は花と歴史の寺として新東京百景に指定されている。
 塩船観音寺の始まりは大化年間(645-650)に、若狭の国の八百比丘尼が当地に巡錫のおり、 一寸八分の観音像を安置して 開山したと伝えられている。  八百比丘尼は、若狭の国で人魚の肉を食し永遠の命を得たと言われている。  塩船観音寺は現世利益の祈願寺として、不老長寿の観音様、馬の守り神として信仰されている  又、花の寺として、春はつつじ、初夏は紫陽花や山百合、秋は彼岸花や萩が咲く。  塩船観音寺の護摩堂を最後に塩船観音寺の参拝を終え、バス停「塩船観音入口」に向かう。  往路はタクシーで東青梅駅から、復路は都営バスで河辺駅へ。  青梅線の河辺駅から乗車、中央線から総武線を繋いで帰宅する。

     青梅塩船観音寺 地図の中央の矢印が青梅塩船観音寺です      <東京都青梅市塩船にて>
青梅塩船観音寺の紫陽花を、下記の青梅塩船観音寺のボタンをクリックして43枚のスライド写真でご覧ください。

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