大観峰      2006年3月30日



 深溝松平忠房公に従って吉田藩から移住した山本家の屋敷(左)

 雲仙温泉の老舗ホテ「湯元ホテル」を出発して最初に訪れたのは、日本最大規模の道の駅と宣伝している みずなし本陣「ふかえ」で、ここには、 普賢岳の噴火によって被害を受けた家屋を保存展示している 土石流被災家屋保存公園がある。  園内には、1992年8月8日〜14日の土石流で、3m余り埋没した、11棟の家屋が展示されている。  早朝なので、閑散とした道の駅を覗いた後、新築家屋が立ち並び、当時の惨状など想像もつかない水無川岸から、 標高1359mの普賢岳を抜いて、最高峰になった標高1483mの 平成新山を望む。  次に、島原の乱で歴史上有名な 島原城へ。  城の周りは満開の桜の花に囲まれていた。  城の西、鉄砲町と呼ばれる所に下級武士の 武家屋敷がある。  屋敷の前を流れる水路には、清水が流れていて、かって生活用水として使っていた。  通りに面した「山本邸」や「篠塚邸」は一般公開されている。  二人とも、徳川幕府の譜代大名深溝松平忠房公が1669年島原城に移されたとき、 随行してきた人たちである。  説明版によると、篠塚氏の祖先も愛知県幸田町の小さな集落である「深溝」である。  宮城谷昌光の「古城の風景」でも、著者が訪れた「深溝城址」が紹介されている。  深溝はお墓参りで毎回通る道路沿いであるので、是非、訪れてみたい。  それにしても、九州まで来て、地元の歴史に触れるのも楽しいものである。



   みずなし本陣 地図の中央「+」印が本陣の場所です

   武家屋敷 地図の中央「+」印が屋敷の場所です

  <長崎県島原市にて>





    有明海上から雲仙岳の平成新山と七面山を望む(左)            満開の桜が咲いている水前寺成趣園(左)

 島原港から熊本港まで、有明海クルーズにより海の旅を楽しむ。  港を離れると、江戸時代に噴火した眉山(山頂は標高819mの七面山)の後ろから平成新山(1483m)が姿を現す。  昨日の大村湾や今日の有明海など、巨大な湖のような湾に遭遇して認識を新たにする。  熊本で最初に訪れたのは 水前寺成趣園。  年中、清水が湧き出る桃山式回遊庭園は東海道53次をかたどったもので、 日本橋から築山の富士山を経由して、京都の東屋まで続いている。  園内の桜は丁度満開であった。  昼食後、渓谷美の極致といわれている 菊池渓谷へ。  原生林に覆われた渓谷の妙と清流の美は、多くの人々に絶唱され、 「日本の名水」「全国森林浴の森」「日本の滝」「水源の森」などの日本百選に指定されている。  渓谷の遊歩道を歩くと、「掛幕の滝」「黎明の滝」「天狗滝」「四十三万滝」などが次々と現れ、 目を楽しませてくれる。

   平成新山 地図の中央「+」印が山頂の場所です

   水前寺成趣園 地図の中央「+」印が園の場所です

   菊池渓谷 地図の中央「+」印が渓谷の場所です

  <熊本県熊本市にて>


    
  阿蘇外輪山の最高峰の大観峰(左)

最後に、阿蘇外輪山の最高峰で、標高936mにあるビュースポットの 大観峰へ。  世界最大級のカルデラと云われる阿蘇の景観は想像以上に凄い。  大観峰からはカルデラの中央に阿蘇五岳が横一直線に並ぶ。  一番左の稜線が鋸の歯のように見える根子岳(1408m)で、お釈迦様の顔の部分だという。  五岳は更に右へ、高岳(1592m)、中岳(1506m)、杵島岳(1326m)、烏帽子岳(1337m)と続き、 それらの稜線が、お釈迦様が横たわる涅槃像に見えるという。  大観峰で絶景を満喫し、 阿蘇ファームランドを覗いた後に、 カルデラの底にある雲仙温泉の一つ阿蘇内牧温泉の 阿蘇ホテルに向かう。  

   大観峰 地図の中央「+」印が頂上の場所です

  <熊本県阿蘇市山田にて>




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