清水観音堂と東照宮
2005年3月30日
上野の森に建つ寛永寺の清水観音堂(重文)
徳川家康を祀る東照宮
朝ホテルを出て一直線に上野公園へ。 最初に1898年に立てられた西郷隆盛の像や
彰義隊の墓を訪れた後、京都の清水寺を模して1631年に建てられた清水観音堂(重文)に参拝する。
未だ蕾の堅い櫻を眺めながら、次に訪れたのが家康の遺言によって、藤堂高虎の屋敷跡に1627年に
建てられた東照宮(重文)。 東照宮の正面にある、左甚五郎作の登り龍、下り龍で知られている、
1651年建立の唐門(重文)脇に立つ櫻の木は将に今満開であった。
東照宮なるものは全国で500余りもあるが、その中でも、地元の鳳来寺の東照宮は
久能山と日光の東照宮に次ぐ地位にあると、係りの人に聞かされて気をよくする。
参道から、寛永寺五重塔が見える。
偶々、国立西洋美術館にて「ジョウルジュ・ド・ラ・トゥール展」が開催されているのを聞き、
フェルメールと同様、後生になってからその真価を認められ、現在、真筆が僅か40点(私が興味を持った頃は
20数点と言われていた)の半数が顔を揃えているという。
勿論、日本初の展覧会で地方で開催されることは無いだろう。 私自身も、ルーブル以外では、
メトロポリタンの「女占い師」とロスにある州立美術館で、ルーブルにある「夜とぎのマドレーム」
(私は別名の「燈明の前のマグダラのマリア」の方が頭にあるが)と同じ小型の絵(模作ということではないと思うが)
を見た記憶があるだけである。 特に、2回目にルーブルを訪れた時は
からヴァッジオを思わせる「マクダラのマリア」が特に印象に残った。
今回の目玉は、やはり、ルーブルから来た「いかさま師」と美術館所蔵の「聖トマス」であるらしい。
松方コレクションを久しぶりに見ようと思ってやって来たのが、思わずの収穫であった。
美術館内の洒落たレストラン「すいれん」で遅い昼食をすましてから、隣にある国立博物館へ。
流石に、雪舟など見応えのある国宝が多く展示されていて、法隆寺館まで回ったら夕方近くになったので、
猿沢の池を巡って帰路に就く。 記憶に残る頭の中の猿沢の池は都会の中のオアシスであったが、蓮の枯葉が
茂っただけの汚い現実には失望させられた。
東照宮の場所 地図の中央「+」印が宮の有る場所です
<東京都台東区上野公園>